2017年7月6日木曜日

毒草師② 白蛇の洗礼

毒草師② 白蛇の洗礼 高田崇史
 裏千家教授・大沢信郎の次男・祐二が茶会の席で毒殺された。同じものを食べたり飲んだりした者に死者はいない。茶器道具にも毒は無かった。毒が何かも判らない。
 「ファーマ・メディカ」医薬品業界向けの雑誌、医療関係の書籍を出版している会社の編集部に務める西田真規は、知り合いに頼まれ自分のマンションの隣の空き部屋を御名形史紋に紹介していた。西田は編集長・遠藤悟士の命令でカルチャーセンターの茶道教室に入部する。先生は坂元美和、助手は神凪百合。二人とも祐二の茶会の席にいた。
 駅前の通で西田の目の前で大澤家の長男・徹太が死ぬ。
 南野庭園でのお茶会で坂元美和が死ぬ。
 龍河誠に茶事によばれ松江亜子と神凪百合が龍河の家の茶室で龍河と亜子がトリカブトの毒で亡くなる。百合は助かった。
 百合は西田に助けを求める。西田は御名形に相談する。御名形はみんなを集め、百合に毒入りカプセルと無毒カプセル選んで飲むように言う。百合は飲んでも何事もなかった。
 神凪家に集まる。御名形は龍河と亜子の死は、龍河の百合との無理心中だったという。百合が解毒斎であることを暴露する。この前のカプセルは両方毒入りだった。確かめていた。また、百合の友人・火渡祥子が毒を持った体質だった。交感神経が興奮したりすると毒素が出てしまう。祐二や徹太は百合に近づきながら祥子にも近づき無理やりキスをした。美和は百合に近づきすぎた。私には百合しかいないのにと大沢信郎に言う。
 大澤は知っていた。代々、大澤家に仕え、毒味や毒を飲む仕事をしてきた家だった。二人とも、小さい時に親や、兄妹を毒で亡くしていた。気がついていたのだった。大澤は不治の病でかわいそうに思っていた祥子に命がけで子どもを与えた。神凪家に集まっている時、大澤は死んだ。祥子は行へ不明だ。
 百合は御名形の助手をすることにした。
 

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