2017年8月11日金曜日

御刀番・左京之介⑦ 九字兼定

御刀番・左京之介⑦ 九字兼定 藤井邦夫
 水戸藩所有の九字兼定が消え、水戸藩刀番・神尾兵部が行方不明になった。水戸藩江戸家老・岡田采女正に頼まれ探しに行く。神尾は出羽の祈祷師の祭壇の下に造られた牢の中にいた。傷が化膿し、動けない。漁師宅に運び込み養生する。京之介は神尾の代わりに九字兼定を探す。
 刀を持って逃げているのは月光尼率いる出羽の忍び、追っているのは水戸藩闇同心と、沼津藩影目付だった。背後には一橋家の隠居・治済や水野忠成と土方縫之介がいる。京之介は三つ巴で闘うように仕掛ける。闇同心・関野十蔵が闇同心だった影目付け・伊原陣内を倒す。
 治済に呼び出された岡田采女は神尾の代わりに京之介を連れて行く。治済は家斉を呪詛した刀であると十一文字が刻まれた九字兼定を出す。京之介は偽物だと言い、現れた月光尼等との闘いになる。月光尼に付く出羽忍びの頭・隻竜を倒す。
 佐吉と楓は月光尼が留守の間に仏壇の裏から本物の九字兼定を持ち出す。
 京之介は岡田采女に刀剣商「真命堂」の道悦が作らせた九字兼定の写しを渡す。十一文字刻まれた偽九字兼定は溶かされた。
 月光尼は京之介を襲った。倒された。
 本物も九字兼定は京之介の手元に残った。

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