出入師夢之丞覚書② 星の契 今井絵美子
力弥 茶飯屋「一献」の女将 元辰巳芸者。妹が男に勾引かされたと出入師鉄平に助け出しを頼む。
荒川作之進 力弥に生活の面倒を見てもらいながら、裏切ったような形で力弥の妹分・とよと五才位の女の子と長屋で暮らしている。
神道無念流坂下道場で師範代をしていた三年前、御徒組田中修造が練習中に心の蔵の発作で亡くなった。鬱々とした日を送り力弥の元に転がり込んだ。田中の妻女が組屋敷を出、妻女は亡くなった。力弥に相談出来ず、残された娘を引き取りとよに子守をしてもらっている。夢之丞に力弥と話しをすることを奨められる。
真沙女 両替屋吉富の娘・静乃に鼓と茶を教える。
鶴平・熊伍 二年前勾引かされた女が殺されて見付かった。また勾引かしがあった。夢之丞に助けを頼む。殺されて見付かった女は首の皮一枚が斬り残されていた。村雨からそんな腕の人物のことを聞く。すご腕の卜部勘助は鳴海屋の大旦那になっていた。掏摸の手先になっている十才のけいが、蔵の中から助けてという声を聞いた。女の人を助けてあげてと鉄平に言う、鳴海屋の寮の土蔵だった。鳴海屋の息子が勾引かし父親勘助が手助けしていた。
夢之丞は勘助に傷を負わせ娘を助ける。勘助は自死した。
ぶん 大家の娘 夜になっても帰らないぶんを心配して大家・徳兵衛が夢之丞に相談する。ぶんは勝太郎にお酒を飲まされ小料理屋に置き去りにされ、二人の男に好きにされるという話を聞いた隣の部屋の女の人に助けられ、女の人の家で一晩過ごし帰ってきた。助けてくれた女の人を探すがいない。一晩過ごした家はぶんの母親が生活していた家だった。ぶんは死んだ母親が助けてくれたのだと信じた。
0 件のコメント:
コメントを投稿