2017年8月25日金曜日

出入師夢之丞覚書③ 梅の香

出入師夢之丞覚書③ 梅の香 今井絵美子
 雪蛍 けいを窃盗一味のお頭・銀狐のお蝶の手から救い出し、お蝶は捕まった。けいは居酒屋ほおずきのりゅうの元に預けられ二ヶ月が経った。
 荒川作之進は横網町に道場を開いて半年。繁盛している。田中の娘・千代6才は一献の女将・力弥が育てている。二人が好き合っているのだから一緒になればいいという夢之丞に力弥は誰にも言うなと、自分が病気でもうすぐ死ぬのだと言う。もうすぐ姿を消し、誰も知らないところで死ぬので荒川ととよが一緒になって千代を育ててほしいと言う。次の日、力弥は姿を消した。着るもの店、お金、千代と荒川、全てをとよに託す。と言う書き置きを置いて。荒川に責められるが、力弥のいなくなった理由は言えない。元気な姿を覚えて置いて欲しい、やつれた姿を荒川に見られたくないという力弥の気持ち。荒川は探すと言う。
 冴ゆる夜 古澤求馬は三月前に妻帯した。
 はは・真沙女が東堂の所に行った。東堂は死んでいた。殺されたのだろう真沙女は言う。
 梅の香 真沙女が夢之丞に付いてほおずきに行く。
 力弥が亡くなったという通知が届く。寒雀尼の庵を訪れ話を聞く。墓に参る。荒川には話さないでおこうと思った。
 春の愁 真沙女は静乃の祝言の帰り、国許の使用人・久米と出会う。久米には関六郷という窃盗一味を束ねている親分の見張りが付いていることを知り、岡っ引き・熊伍の女房が遣っている八文屋へ久米を連れて行く。そのまま久米を店で働かせて貰う。夢之丞に六郷と話を付けて久米を引きとれるようにして欲しいと頼む。
 庭から骨が見付かった家を真沙女が借りると言う。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿