沼里藩留守居役忠勤控 信義の雪 鈴木英治
深貝文太郎27才 沼里七万五千石水野家、江戸留守居役。七年前沼里で起こった八軒の武家屋敷に入った盗賊を探しだし捕まえた。藩主・靖興から刀・摂津守道重を拝領する。部屋住みだった文太郎が小姓に抜擢され、四年前、定府の深貝家に婿入りし留守居役になった。義父が二年前に亡くなる。義母・八重。妻・志津。
相役・高足惣左衛門41才が愛人殺しで、目付けに捕まる。真犯人を捕まえるという文太郎に高足は「さんずのかみ が絡んでいるかもしれない」と言い残す。さんずのかみは三殿守君龍という刀工のことだった。高足は横行している辻斬りの正体に気がいたことを辻斬りが知り、睡眠薬で寝ている間に愛人を殺され犯人にされた。文太郎も気がつき誘き出して捕まえた。犯人は北町奉行所倉河敦賀守の内与力・浦田右馬介だった。「きさまを必ず苦しめてやる」と言い捕まった。斬首になった。倉河は辞職した。文太郎は、高足を見張っていて密告した者がいるはずだと思うが、そのままになった。
半月後、志津が死んだ。秋に生まれず予定の子どもも一緒に。
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