2016年8月2日火曜日

ゆめ姫事件帖 2

ゆめ姫事件帖 2 神かくし 和田はつ子
 将軍家の娘・ゆめ姫は、側用人池本方忠の屋敷に居候して、市井の暮らしを楽しんでいる。
 ゆめ姫が悪を裁く 井桁に下がり藤の家紋が入った懐剣を持った幽霊が夫に殺されたという。信二郎いや、秋月修太郎の従妹・梅乃だった。ゆめ姫が夢で見た場所を割り出し掘り起こしていると井口秀一郎が現れ、刀を振り回し穴に落ちて刀が貫き死んだ。同心・山崎正重が井口の悪事を突き止めたことになっている。
 ゆめ姫は、物乞いが焼き殺された夢をみた。瀬戸物問屋美濃屋の主・吉兵衛が火事で亡くなった。犯人として池本家出入りの光と勝次親子が捕まる。ゆめ姫が夜ごと見る夢の内容が勝次等が犯人と思えることばかり。勝次は美濃屋の跡取りだった。父親の弟に店を乗っ取られていた。光も結婚を迫られるが断わり追い出されていた。吉兵衛は生きていた。借金が増え、物乞いを代わりに仕立て逃げていた。
 ゆめ姫は妖の謎を解く 将軍の正室・三津姫のかもじが濡れる。謎を解く。三津姫を好きだったおふりが十五年前、三津姫のカモジを作るために髪を切り尼になっていた。ゆめ姫が夢の中でおふりに聞く、何故濡れるのか。見せてくれた映像では三津姫が寺参りに行き雨に降られたために風邪を引き、亡くなるようだった。寺参りは次の日にした。行く予定の日は午後、ものすごい雨になった。ゆめ姫は三津姫に全てを話した。
 ゆめ姫が悲恋を演じる 土砂崩れの後から印籠を持った骨がみつかった。二十年前に行方が分からなくなった時沢家の妻・理与と思われた。生活に困っていた理与は身体を売ることになるが、呉服問屋の三石屋の安右衛門が理与を買い、何もせず、守っていた。夫に身を売ってるとなじられ殺されていた。
 ゆめ姫は戦国武者に遭遇する ゆめ姫が長束正家の家臣・馬廻り役篠田三郎右衛門のゆめを見たために除霊することになった。除霊の途中、大権現様〈家康〉が現れ、ゆめ姫に徳川を守るために、怨霊を供養させるよいな。と言う。
 柴田三郎右衛門は、二百年以上受け継がれた壺を囲み、長束家の家紋をかたどったおかしを作っている子孫を見る。

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