2016年8月26日金曜日

八丁堀剣客同心19

八丁堀剣客同心19 みみずく小僧 鳥羽亮
 押し込みが続いた。内蔵の錠前を破られ、四人で有り金ごっそり盗んで行く。見た丁稚がみみずくのような顔だったという。
 五、六年前、錠前を破って金を盗むみみずく小僧がいた。大店を狙い、千両在っても百両か二百両しか盗まない独り働きの盗っ人だった。三年前、奉公人に発見され怪我を負わせてから、盗みに入っていない。足を洗ったと思われていた。
長月隼人 南町奉行所隠密廻り同心 妻・たえ、息子・菊太郎数え5
天野玄次郎 南町奉行所定町廻り同心
矢口利三郎 北町奉行所定町廻り同心
松坂屋は二人が殺された。一味に手だれがいる。隼人は南町奉行・筒井紀伊守政憲から探索に加わるよう言われる。斬り口から飛燕斬りを使う、増川浅右衛門が浮かぶ。増川を調べ、仲間を割り出す。増川を調べている時、増川等に襲われる。石を投げて助けてくれたのはみみずく小僧だった。次々に四人の塒を突き止める。みみずく小僧が隼人に近付き、百助はもぐりの政と呼ばれる独り働きの盗っ人だという。もぐり込んで身を隠す。店が開いている時にもぐり込み、夜になって仲間を引き入れる。と話し、離れて行った。
 順々に捕まえて行く。増川は隼人が闘い、飛燕斬りを破り倒した。どうしてみみずく小僧を真似たか、同じ盗賊なのに、みみずく小僧が世間でもてはやされ、上手く足を洗って堅気の顔をして暮らしているのが気に入らなかった。

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