2017年5月14日日曜日

悲嘆の門 上下

悲嘆の門 上下 宮部みゆき
 三島孝太郎19才大学の教育学部一年生、高校のフットサル部の先輩・真岐誠吾の紹介で誠吾が執行役員の株式会社クマーでアルバイトをしている。ネットの警備会社だった。
 何人ものホームレスがいなくなっていた。孝太郎のアルバイト仲間・森永はアパートに住んでいた猪野さんを探していて、森永も行方不明になった。孝太郎は森永を探していて、お茶筒ビルの屋上のガーゴイルに行き当たる。飛んでいるガーゴイルを描いた母親を亡くし、しゃべらなくなった少女・真奈ちゃんに出会う。真奈ちゃんは孝太郎をお兄ちゃんと呼び、お母さんはどこへ行ったと尋ねる。夜、お茶筒ビルに忍び込む。同じ日、元刑事・都築茂典も不審に思ったため合い鍵を作り忍びこんだ。二人は屋上で合い、しゃべるガーゴイルに会う。ガーゴイルが持つ鎌の中に森永がいた。彼女は大鎌の力を強くするために人の願望を集めていた。
 殺してから身体の一部を切り取る連続殺人事件と思われる事件が起きていた。苫小牧、秋田、三島、戸塚と起こっていた。五番目に殺されたのはクマーの社長・真岐の婚約者・山科鮎子・孝太郎のあこがれの人だった。孝太郎は連続殺人の犯人を渡すから犯人を見付ける手助けをしてくれるように契約する。左目が見えなくなりガラと通じている。
 孝太郎の妹・一美と姉妹のような一つ下の隣の園井美香中学二年はネット上でいじめを受けていた。テニス部の先輩・下川岳が美香に告白したため、岳に気がある〈きらきらキティ〉にいじめられていた。
 孝太郎は山科鮎子を殺した犯人をつき止めた。大学時代の友人だった。誠吾は自分を好きなのに鮎子が離さない、誠吾のために殺したと言い張る。誠吾は自分のために鮎子が殺されたと悩むだろうと言われ、ガラに狩って貰う。都築は苫小牧の犯人を見付ける。孝太郎は戸塚の犯人を見付ける。ガラに狩って貰う。秋田の犯人は自首してきた。連続殺人のではなく単独犯だった。ガラが殺した二人は行方不明でいつまで経っても捕まることはない。
 美香が連れ去られた。見付けた時、美香は殺されていた。キティが雇った夫婦に殺されているのを見た時、孝太郎は自制が効かなく、夫婦とキティを殺してしまった。力強くなった大鎌を持ってガラの領域に行く。悲嘆の門でガラは自分の息子を助けるために孝太郎と交換しようとする。息子は断った。孝太郎は放り出され真奈ちゃんに導かれ、元の世界に戻ってきた。
 孝太郎は救急車で運ばれ、美香とガク先輩は助けられ、犯人は捕まった。

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