恋仏 浮穴みみ
るんは火付けに寄る火事で家も父も母も弟もなくす。植木職の叔父の世話になる。実家の蔵で恋仏を見付ける。突然視力を失う。霧がかかったように見える。
親友・照の縁談が持ち込まれた。心引かれていた侍・三上だった。と思っていたら三上の兄42才だった。照は結婚する。
るんに好きな人が出来た。叔父の娘・蔦の許嫁・庭師の井嶋與三郎25才だった。與三郎の作った庭が奢侈禁止令に触れ、江戸払いになる。蔦との縁組みは解消された。與三郎に一緒に京に行こうと誘われ、関係を持つ。その朝、部屋に捕り方に踏み込まれ付け火の疑いで與三郎は捕まる。目が見えるようになったるんは與三郎の無実を信じ、叔父のところに居れなくなり新しく新築された元の貸家に戻る。元は瀬戸物やだったが、叔父の好意で万年青や朝顔の鉢植えを売る。花の色や形で鉢を工夫する。
與三郎が捕まった空き家の火付けは、興三郎の心変わりを感じた蔦が火を付け直ぐ消し與三郎の煙草入れを置いたことを証言した。度々起こっていた付け火の犯人は、るんが何でも相談する手習い所の女師匠・志麻だった。志麻は教え子がいやな縁談を断れないとか耳にすると付け火をする。ほら結婚しなくて良くなったでしょという。あの子たちのためだったのよ。火付けを白状したあと、獄死した。與三郎は帰ってきた。京へ行く。
三上の屋敷が燃え、当主が亡くなった。照は隠居に気に入られているから、弟が後を継ぎ、照は弟と結婚するかもしれない。るんは照が何かしたのだろうかと不安になる。
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