日暮同心始末帖2 花ふぶき 辻堂魁
一月から四月 日暮龍平31才
女浄瑠璃姉妹の送り連の中に、騒いだまま物乞いや浪人を斬り捨てた者がいる。日暮龍平は捕まえたが旗本新番方の三男であったため解き放ちになる。後日、龍平は浪人体で歩き、旗本三人組が襲って来た所斬り捨て川に流す。三人は行方不明になる。
公儀勘定吟味役・阿部勘解由の息子伝一郎が誘拐かされ一ヶ月経ち、行方不明なので日暮龍平に仕事が回ってきた。宮三等の手を借り、物乞いの小屋に閉じこめられていた伝一郎を見付けた。
犯人は、12年前に勘定吟味役筆頭の阿部勘解由と銀座屋敷細工方見張座人・吉右衛門が銀吹きの竿銀の横流しが発覚しそうになり、罪を被せた職人の娘と娘を育てた元旗本だった。今は浄瑠璃語りと座元になっていた。座元・黒雲は阿部家の放った刺客を全て斬り、龍平に依って斬られた。娘は阿部家の足軽・高田兆次郎と逃げる。兆次郎は黒雲に娘たちを託される。
阿部勘解由は息子・伝一郎に家督を譲るが伝一郎は職に付くことが出来ず小普請入りする。
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