2015年4月4日土曜日

秋山久蔵御用控22

秋山久蔵御用控22 島帰り 藤井邦夫
 計り事 文七は五年前、父親を北町同心・風間鉄之助の捕違いの拷問による怪我のため亡くしていた。地廻りに脅されていた旗本の次男と手を組み風間に恨みをはらそうとする。浪人体の次男が地廻りを殺し、文七が犯人だ、と風間に知らせ、文七が捕まって何日か経ってから、旗本の息子が文七と一緒にいたと名乗りでる。捕違いを繰り返す風間に何か仕置きがあるだろう、という計り事。久蔵は全てを調べ挙げ、北町に渡す。
 島帰り 十年前、娘を売られそうになった黒沢左門は遊び人を殺し島流しになった。左門が帰ってきた。妻は死に、娘は商家の後添えになっていた。十年前の遊び人の仲間が、父母が死んだことになっている左門の娘を強請っていた。左門は口入れ屋を殺し、久蔵は一歩遅く、博徒を殺したが、左門も死んだ。左門の旧友として遺髪を娘に届けた。
 取立屋 取立屋おきちは、女郎に身を落とした商家の女房の恨みをはらすために遊び人二人と浪人を殺し、死罪になった。
 大掃除 浪人・高杉平内は一膳飯屋『福や』の主夫婦を人質にして立て籠もり、大友恭之介を連れて来ることを要求した。福やの娘は大友に騙され身売りさせられていた。高杉は青森まで追いかけるが連れ帰る寸前に亡くなった。恨みを晴らすつもりだった。久蔵は大友等の悪事を調べ挙げ、仲間を捕らえ、死罪、若しくは島送りになった。高杉は江戸所払い
になった。
 
 

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