拵屋銀次郎半畳記 無外流・雷がえし 上・下 門田泰明
銀次郎は拵屋と呼ばれ、町人体だが、家禄五百石旗本桜伊家の嫡男だった。17才の時、書院番番士末席だった。大阪城在番になった父・桜伊元四郎時宗の不祥事のため、閉門になるが、曽祖父の代に家康公から頂戴した感状があるため、家屋、敷地供に減らされる事なく旗本五百石の身分と禄高は保証され、銀次郎の跡目相続も認められていた。
亡くなった母の兄・和泉長門守兼行・旗本千五百石目付けより、老中から直接命令が出た。大阪、京都で大店を狙った火付け皆殺し、盗みが続発しているが一人も捕縛出来ていない五万五千両が奪われている。組織集団を探索し殲滅せよ。ということだった。
江戸でも巴屋が押し込みに合い付け火で燃えた。関連したように銀次郎の無二の親友・旅籠経営の長之助が殺された。剣客同心・千葉要一郎を調べていた岡っ引き寛七親分も殺される。千葉は銀次郎と同じような身の上だった。家が取り潰しになった時、千葉は千葉家に養子に入っていた。
銀次郎が襲われる。目的は感状だった。千葉要一郎が首領だった。千葉を倒した時、命令を出す者が亡くなり、解体した。将軍だった。城の金蔵が空になりかけ金蔵を満たせと命令された。手段は任された。考えたのは千葉だった。動いたのは隠密草だった。
長之助の父、大阪の香具師の大元締めが百人連れて長之助を手厚く葬った寺に礼を言いに来た。
2015年12月29日火曜日
お鳥見女房5
お鳥見女房5 巣立ち 諸田玲子
ぎぎゅう 久之助は加納重五郎の従兄弟・久之助と綾の養父となる大御番組与力・永坂甚兵衛家からの帰り、近藤求馬に襲われた。もう一人の養子候補だった。甚兵衛は求馬を卑怯者だと言った。求馬を道場に誘う。
珠世は恵以と綾を合わせた。
巣立ち 久右衛門と恵以が出会い、足の革紐がひっかかった若鷹を助けようとする恵以と口論になった。二人は相手のことを知らない。水野家が米沢に領地替えになり和知も旅立つことになった。見送りに千住まで久右衛門が行く。恵以と顔を合わせわだかまりなく、和知を見送り、次左衛門と三人で矢島家に帰った。
佳き日 久太郎と恵以は祝言をあげた。矢島家を仕切る珠世の従姉妹・登美が現れる。祝言を邪魔しようと御鳥見役見習いの妹・伊佐が現れるが、みんなの機転で何事も無く終わる。
お犬騒ぎ 恵以は組屋敷に馴染めなかった。お犬索の子供が犬を苛めているのを見、怪我をした犬を取り上げ隠す。お犬索の子供たちが怪我をした犬を組屋敷に追い込む。
手負いの犬に誰も近づかない。恵以が水を飲ませ餌をやり首輪を掛けた。組屋敷内で恵以は栄えある者になった。お犬索が苛められていた犬をさがしている。源太夫に匿われた犬は稲垣家の物頭・岡田の役宅で子供を9匹産んだ。
蛹のままで 小田原から源太夫の知り合いが、長崎に行く前に家を出た母を探しに来た。矢島家に居候する。母は半年前に亡くなっていた。息子に届く筈の無い手紙を毎月書き寺に残していた。賢次郎は藩命に背き異国へ行くかも知れない。
安産祈願 多津は清土村の農夫・庄兵衛の離れで子供を産む。雪は多津が赤ちゃんに取られるような気がしていた。みんなが安産祈願を描いた絵馬を雪は男の子とぶつかり、川へ流してしまう。雪の母は雪を産み亡くなった。絵馬を奉納出来なかったことで、多津が亡くなるのではないかと心配する。珠世は雪にお産の手伝いを頼む。男の子が生まれ多門と名付けられた。ぶつかった男の子は川を探しまわり絵馬を見付け届けてくれた。
剛の者 お鷹狩りの前日、鶴がみんな死んだ。久右衛門が昔、鶴を貸した亀戸村から廻してもらう事になった。久右衛門が頼みに行く。鶴は間に合った。久右衛門は亡くなった。
ぎぎゅう 久之助は加納重五郎の従兄弟・久之助と綾の養父となる大御番組与力・永坂甚兵衛家からの帰り、近藤求馬に襲われた。もう一人の養子候補だった。甚兵衛は求馬を卑怯者だと言った。求馬を道場に誘う。
珠世は恵以と綾を合わせた。
巣立ち 久右衛門と恵以が出会い、足の革紐がひっかかった若鷹を助けようとする恵以と口論になった。二人は相手のことを知らない。水野家が米沢に領地替えになり和知も旅立つことになった。見送りに千住まで久右衛門が行く。恵以と顔を合わせわだかまりなく、和知を見送り、次左衛門と三人で矢島家に帰った。
佳き日 久太郎と恵以は祝言をあげた。矢島家を仕切る珠世の従姉妹・登美が現れる。祝言を邪魔しようと御鳥見役見習いの妹・伊佐が現れるが、みんなの機転で何事も無く終わる。
お犬騒ぎ 恵以は組屋敷に馴染めなかった。お犬索の子供が犬を苛めているのを見、怪我をした犬を取り上げ隠す。お犬索の子供たちが怪我をした犬を組屋敷に追い込む。
手負いの犬に誰も近づかない。恵以が水を飲ませ餌をやり首輪を掛けた。組屋敷内で恵以は栄えある者になった。お犬索が苛められていた犬をさがしている。源太夫に匿われた犬は稲垣家の物頭・岡田の役宅で子供を9匹産んだ。
蛹のままで 小田原から源太夫の知り合いが、長崎に行く前に家を出た母を探しに来た。矢島家に居候する。母は半年前に亡くなっていた。息子に届く筈の無い手紙を毎月書き寺に残していた。賢次郎は藩命に背き異国へ行くかも知れない。
安産祈願 多津は清土村の農夫・庄兵衛の離れで子供を産む。雪は多津が赤ちゃんに取られるような気がしていた。みんなが安産祈願を描いた絵馬を雪は男の子とぶつかり、川へ流してしまう。雪の母は雪を産み亡くなった。絵馬を奉納出来なかったことで、多津が亡くなるのではないかと心配する。珠世は雪にお産の手伝いを頼む。男の子が生まれ多門と名付けられた。ぶつかった男の子は川を探しまわり絵馬を見付け届けてくれた。
剛の者 お鷹狩りの前日、鶴がみんな死んだ。久右衛門が昔、鶴を貸した亀戸村から廻してもらう事になった。久右衛門が頼みに行く。鶴は間に合った。久右衛門は亡くなった。
2015年12月28日月曜日
お鳥見女房4
お鳥見女房4 狐狸の恋 諸田玲子
秋 君江が嫁いで矢島家に居ない。源太夫・多津夫婦も五人の子を連れて新居へ移っている。三巻がとんでいる。
この母にして お鳥見役の久太郎は内密の役目を申し付けられた。鷹匠と鷹匠見習いの片柳村での実情を調べて知らせると言う任務だった。
鷹匠たちの専横は目に余った。幼鷹に襲われそうになった子供のため鷹を打った親が縛め閉じ込められた。久太郎は解き放し、鷹匠の前で解き放しの願いを出す。同僚も7人の野回りも村人も続く。お構い無しになる。
珠世は刈り取られる寸前の稲田に入り、稲を踏み荒らす若者をみた。従者もいる。鷹を飛び立て稲田を突き進もうとする。珠世は叱責した。若者は女だった。従者を連れて田畑に踏み込まなくてもいいでしょう。という。若者は畦道を行った。若者は老中水野越前守忠邦の鷹匠和知正太夫の娘・恵以だった。久太郎が断わった縁談相手だった。恵以の付き人・松井次左衛門は珠世の幼馴染みだった。
久太郎は見習いが取れ、本役の鳥見役になった。珠世は恵以から鷹の尾鈴を貰った。
悪たれ矢之吉 源太夫は稲垣家に仕官していた。源太郎は元服し嫡男として生活していた。源次郎は組屋敷の生活にうんざりしていた。矢之吉は源次郎たちと同じ農家の納屋で暮らしたことがあった。父親は身を持ち崩していた。源次郎は矢之吉に誘われる。火事場泥棒をしようとする矢之吉に背を向けた。探しに来た源太夫と源太郎に会う。久太郎と久之助もいる。
久之助は一昨年久右衛門の形見という小袖を届けに来た娘・大番組与力加納重五郎の姪・綾と付き合っていた。
狐狸の恋 馬庭念流栗林道場指南役・矢島久之助に綾の伯父・重五郎は加納家の親類の娘・旗本の側室・幾乃の身辺警護を頼んだ。怪しい人と思われたのは旗本の当主の弟だった。思い焦がれた者同士が生涯唯一夜の名残を惜しんでいた。弟は大名家に養子に行く事が決まっていた。幾乃は髪を下ろした。
綾は昔、久右衛門が隠密仕事で知り合った女の娘だった。二、三才の頃一緒に過ごしたことがあった。綾の母親に本気で惚れた。という。
日盛りの道 君江は御徒目付・菅沼隼人と結婚した。このごろ隼人はお酒を飲んで帰ってくる。舅姑もいつもと違う。隼人が斬られて帰って来た時、白玉を持って実家に帰される。自分は余計者だったのだと思いながら君江は帰る。珠世に問われて話している間に、隼人が君江に扇子を託した事が分かり、君江は上役の上役、御目付けに扇子を届ける。礼をされ駕籠で送られて帰った。隼人は調べているうちに悪仲間に御目付け山内家の三男がいることに気がついた。菅沼の母と珠世の機転だった。捕り方が行く寸前だった。元道場の門弟だった。
今ひとたび 水野越前守忠邦は老中を辞職、禄高五万石に減らされ隠居謹慎となった。久太郎は水野家の和知に会いに行った。水野が現れ、恵以を探す事を頼まれる。恵以が鷹を取り上げられると勘違いし鷹を連れて逃げ出していた。
次左衛門は鳥見役の家にいる恵以を屋敷に帰るよう説得してくれるよう珠世に頼みに来ていた。
久太郎は初めて二人が会った所へ向かった。久太郎は恵以を抱きしめ二度と父御を困らせるな。拙者を心配させるな。という。恵以は屋敷に帰った。
珠世は久太郎が決めた嫁なら誰であろうと喜んで迎えようと思った。
別の顔 組屋敷の一軒の納屋で怪我の手当てを受けていた男が殺された。殺したのは稲垣家の新しく入った門番だった。殺された男も殺した男も押し込みの犯人だった。
末黒の薄 久右衛門は組屋敷の前で捨て子を拾ってきた。母親が見付かった。いっしょに住んでいた浪人がいなくなり子供を育てられないと思って捨てたが、捨てきれなかった。浪人は藩から上意打ちを命じられ成し遂げて藩に帰っていた。久右衛門と久之助と阿佐は鷹を探すという口実で大名屋敷の中に入り、浪人だった男に会った。阿佐は私の事はお忘れください思いを込めて見つめた。阿佐は子供を連れ実家に帰った。
綾は上意討ちの侍の話しを聞き、やはり自分の知っている久右衛門は十五年前に死んだのだと言い切り、久右衛門の昔の話を聞かなかった。
菖蒲刀 久太郎は和知に、恵以を嫁に欲しいと申し込む、が断わられる。和知が襲われた。水野に怨みを持つ御鳥見役見習いだった。御徒目付の隼人と和知家家来・松井次左衛門が御鳥見役見習いの後見・寺田に会う。上役・内藤の顔を立て、寺田与五郎の養女となった恵以と結婚する事になった。
久之助は綾と祝言を挙げ、二人で夫婦養子に行く事に決まった。
秋 君江が嫁いで矢島家に居ない。源太夫・多津夫婦も五人の子を連れて新居へ移っている。三巻がとんでいる。
この母にして お鳥見役の久太郎は内密の役目を申し付けられた。鷹匠と鷹匠見習いの片柳村での実情を調べて知らせると言う任務だった。
鷹匠たちの専横は目に余った。幼鷹に襲われそうになった子供のため鷹を打った親が縛め閉じ込められた。久太郎は解き放し、鷹匠の前で解き放しの願いを出す。同僚も7人の野回りも村人も続く。お構い無しになる。
珠世は刈り取られる寸前の稲田に入り、稲を踏み荒らす若者をみた。従者もいる。鷹を飛び立て稲田を突き進もうとする。珠世は叱責した。若者は女だった。従者を連れて田畑に踏み込まなくてもいいでしょう。という。若者は畦道を行った。若者は老中水野越前守忠邦の鷹匠和知正太夫の娘・恵以だった。久太郎が断わった縁談相手だった。恵以の付き人・松井次左衛門は珠世の幼馴染みだった。
久太郎は見習いが取れ、本役の鳥見役になった。珠世は恵以から鷹の尾鈴を貰った。
悪たれ矢之吉 源太夫は稲垣家に仕官していた。源太郎は元服し嫡男として生活していた。源次郎は組屋敷の生活にうんざりしていた。矢之吉は源次郎たちと同じ農家の納屋で暮らしたことがあった。父親は身を持ち崩していた。源次郎は矢之吉に誘われる。火事場泥棒をしようとする矢之吉に背を向けた。探しに来た源太夫と源太郎に会う。久太郎と久之助もいる。
久之助は一昨年久右衛門の形見という小袖を届けに来た娘・大番組与力加納重五郎の姪・綾と付き合っていた。
狐狸の恋 馬庭念流栗林道場指南役・矢島久之助に綾の伯父・重五郎は加納家の親類の娘・旗本の側室・幾乃の身辺警護を頼んだ。怪しい人と思われたのは旗本の当主の弟だった。思い焦がれた者同士が生涯唯一夜の名残を惜しんでいた。弟は大名家に養子に行く事が決まっていた。幾乃は髪を下ろした。
綾は昔、久右衛門が隠密仕事で知り合った女の娘だった。二、三才の頃一緒に過ごしたことがあった。綾の母親に本気で惚れた。という。
日盛りの道 君江は御徒目付・菅沼隼人と結婚した。このごろ隼人はお酒を飲んで帰ってくる。舅姑もいつもと違う。隼人が斬られて帰って来た時、白玉を持って実家に帰される。自分は余計者だったのだと思いながら君江は帰る。珠世に問われて話している間に、隼人が君江に扇子を託した事が分かり、君江は上役の上役、御目付けに扇子を届ける。礼をされ駕籠で送られて帰った。隼人は調べているうちに悪仲間に御目付け山内家の三男がいることに気がついた。菅沼の母と珠世の機転だった。捕り方が行く寸前だった。元道場の門弟だった。
今ひとたび 水野越前守忠邦は老中を辞職、禄高五万石に減らされ隠居謹慎となった。久太郎は水野家の和知に会いに行った。水野が現れ、恵以を探す事を頼まれる。恵以が鷹を取り上げられると勘違いし鷹を連れて逃げ出していた。
次左衛門は鳥見役の家にいる恵以を屋敷に帰るよう説得してくれるよう珠世に頼みに来ていた。
久太郎は初めて二人が会った所へ向かった。久太郎は恵以を抱きしめ二度と父御を困らせるな。拙者を心配させるな。という。恵以は屋敷に帰った。
珠世は久太郎が決めた嫁なら誰であろうと喜んで迎えようと思った。
別の顔 組屋敷の一軒の納屋で怪我の手当てを受けていた男が殺された。殺したのは稲垣家の新しく入った門番だった。殺された男も殺した男も押し込みの犯人だった。
末黒の薄 久右衛門は組屋敷の前で捨て子を拾ってきた。母親が見付かった。いっしょに住んでいた浪人がいなくなり子供を育てられないと思って捨てたが、捨てきれなかった。浪人は藩から上意打ちを命じられ成し遂げて藩に帰っていた。久右衛門と久之助と阿佐は鷹を探すという口実で大名屋敷の中に入り、浪人だった男に会った。阿佐は私の事はお忘れください思いを込めて見つめた。阿佐は子供を連れ実家に帰った。
綾は上意討ちの侍の話しを聞き、やはり自分の知っている久右衛門は十五年前に死んだのだと言い切り、久右衛門の昔の話を聞かなかった。
菖蒲刀 久太郎は和知に、恵以を嫁に欲しいと申し込む、が断わられる。和知が襲われた。水野に怨みを持つ御鳥見役見習いだった。御徒目付の隼人と和知家家来・松井次左衛門が御鳥見役見習いの後見・寺田に会う。上役・内藤の顔を立て、寺田与五郎の養女となった恵以と結婚する事になった。
久之助は綾と祝言を挙げ、二人で夫婦養子に行く事に決まった。
2015年12月27日日曜日
かってまま
かってまま 諸田玲子
かげっぽち 伊夜 父親が旗本・成島家の嫡男の罪を被り牢死したため、成島家で育てられる。奈美江の産んだ娘・さいを自分の子として丈吉と育てる事になった。
奈美枝 火事のどさくさに紛れて、修業僧・願哲と駆け落ちした。さいに珊瑚の簪を残す。
だりむくれ 丈吉 7才のさいを旅をしながら屋敷や寺の襖絵を描いている。内藤新宿の喜兵衛を尋ねている間にさいを連れ去られるが、かやとさいの機転で返される。
しわんぼう さい10才 旗本成島家の要請で質屋の養女になっている。質屋を出、浪人・添田新右衛門と一緒に行く。
添田新右衛門 従兄弟を成島家の嫡男に殺された。従兄弟の息子を育て揚げ、仇を討つために江戸に来た。お納戸組頭・成島城太郎を斬り、切腹した。成島家改易
とうへんぼく さい14才 掏摸のおせきと住んでいる。おせきの息子・周太郎は佐渡へ島流しになっている。おせきと岡っ引きの利平の仲を取り持ち居なくなる。
おせきのとおころに島脱けした願哲が周太郎が死んだことを知らせに来た。
かってまま おさい17才 盗賊・鬼門喜兵衛の一味になっていた。隣の夫婦を護るためにおらくをを怒らせ家から出ないように仕向けた。
みょうちき みょう 質屋・喜兵衛・盗賊鬼門喜兵衛の娘。願哲を助ける。
さい 喜兵衛と一緒にみょうの前に現れる。
喜兵衛と願哲は兄弟だった。願哲が奈美枝を連れて喜兵衛を頼った。喜兵衛は願哲に罪を着せ島送りにした。願哲は島抜けをし、奈美枝を探し、兄が盗賊であること、奈美枝を閉じこめ娘・みょうがいることを知った。願哲は兄を成敗するつもりだ。才にみょうを託し、喜兵衛を追った。
けれん 十年後、さい30才、引き手茶屋のお六と名乗っている。俵屋南北に人気作家になると世話を焼く。南北を娘が病気だと言い家に帰した日、片手の老人を殺し、吉原の女郎・みょうを身請けし、居なくなる。
十年前、願哲は喜兵衛を殺し損ね、願哲は殺された。片手の老人は喜兵衛だった。
二十五年後、南北が、お六を題材にした芝居で当たった時、昔の反故にした紙を届けた老女の姉妹がいた。妹らしい女が珊瑚の簪を差していた。
かげっぽち 伊夜 父親が旗本・成島家の嫡男の罪を被り牢死したため、成島家で育てられる。奈美江の産んだ娘・さいを自分の子として丈吉と育てる事になった。
奈美枝 火事のどさくさに紛れて、修業僧・願哲と駆け落ちした。さいに珊瑚の簪を残す。
だりむくれ 丈吉 7才のさいを旅をしながら屋敷や寺の襖絵を描いている。内藤新宿の喜兵衛を尋ねている間にさいを連れ去られるが、かやとさいの機転で返される。
しわんぼう さい10才 旗本成島家の要請で質屋の養女になっている。質屋を出、浪人・添田新右衛門と一緒に行く。
添田新右衛門 従兄弟を成島家の嫡男に殺された。従兄弟の息子を育て揚げ、仇を討つために江戸に来た。お納戸組頭・成島城太郎を斬り、切腹した。成島家改易
とうへんぼく さい14才 掏摸のおせきと住んでいる。おせきの息子・周太郎は佐渡へ島流しになっている。おせきと岡っ引きの利平の仲を取り持ち居なくなる。
おせきのとおころに島脱けした願哲が周太郎が死んだことを知らせに来た。
かってまま おさい17才 盗賊・鬼門喜兵衛の一味になっていた。隣の夫婦を護るためにおらくをを怒らせ家から出ないように仕向けた。
みょうちき みょう 質屋・喜兵衛・盗賊鬼門喜兵衛の娘。願哲を助ける。
さい 喜兵衛と一緒にみょうの前に現れる。
喜兵衛と願哲は兄弟だった。願哲が奈美枝を連れて喜兵衛を頼った。喜兵衛は願哲に罪を着せ島送りにした。願哲は島抜けをし、奈美枝を探し、兄が盗賊であること、奈美枝を閉じこめ娘・みょうがいることを知った。願哲は兄を成敗するつもりだ。才にみょうを託し、喜兵衛を追った。
けれん 十年後、さい30才、引き手茶屋のお六と名乗っている。俵屋南北に人気作家になると世話を焼く。南北を娘が病気だと言い家に帰した日、片手の老人を殺し、吉原の女郎・みょうを身請けし、居なくなる。
十年前、願哲は喜兵衛を殺し損ね、願哲は殺された。片手の老人は喜兵衛だった。
二十五年後、南北が、お六を題材にした芝居で当たった時、昔の反故にした紙を届けた老女の姉妹がいた。妹らしい女が珊瑚の簪を差していた。
2015年12月26日土曜日
2015年12月25日金曜日
浮世絵宗次日月抄
浮世絵宗次日月抄 命賭け候 門田泰明
妖し房 浮世絵師宗次が絵を描く予定で行った伏見屋の寮で内儀が殺されていた。伏見屋の先代の内儀の妹が旗本に嫁いでいた。伏見屋の先代は内儀の妹と関係を持ち子供が出来ていた。妹は死んでいた。三年前、伏見屋の主・善右衛門が倒れたころ旗本の息子・神崎善右衛門と入れ替わったようだ。宗次が暴き、お岡っ引き平造親分に告げる。寮の床下から伏見屋善右衛門の死体がでた。神崎家は取り潰し。
宗次は平造親分の女房が子供に乳を飲ませている所の絵を描く。
舞の剣 旗本や大店に盗みに入り浮世絵を残し、皆殺しにして行く盗賊がいる。与力統括の大崎兵衛から探索を頼まれる。宗次の名を騙り、浮世絵を描いている者が居る事が分かる。次の狙いが分かった。料亭だった。宗次は中に張り込み、盗賊が入り込むと筆頭与力・飯田次五郎に知らせる。盗賊を叩きつぶす。
須田次五郎が男で一つで育てている娘の絵を描く。
命賭け候 行き倒れの母娘を助けた。母親は死ぬ。娘・梅と宗次は暮らし始める。梅の身元を探って行くと、宗次の身元がわかった。だが、梅の身元は分からないまま、一度宗次の手元から連れ去られた梅が再び戻された。
宗次は 茶々(尾張・義直)→春(家光)→咲(尾張二代藩主・光友)→宗徳(宗次)である事を知る。宗次は梁伊対馬守隆房に預けられていた。
宗次の父は尾張藩二代藩主徳川光友、母は尾張藩付家老神坂家で養育された咲姫 家光の血を受け継いだ。家光は祖父に当たり、淀殿は曾祖母にあたる。
揚真流
妖し房 浮世絵師宗次が絵を描く予定で行った伏見屋の寮で内儀が殺されていた。伏見屋の先代の内儀の妹が旗本に嫁いでいた。伏見屋の先代は内儀の妹と関係を持ち子供が出来ていた。妹は死んでいた。三年前、伏見屋の主・善右衛門が倒れたころ旗本の息子・神崎善右衛門と入れ替わったようだ。宗次が暴き、お岡っ引き平造親分に告げる。寮の床下から伏見屋善右衛門の死体がでた。神崎家は取り潰し。
宗次は平造親分の女房が子供に乳を飲ませている所の絵を描く。
舞の剣 旗本や大店に盗みに入り浮世絵を残し、皆殺しにして行く盗賊がいる。与力統括の大崎兵衛から探索を頼まれる。宗次の名を騙り、浮世絵を描いている者が居る事が分かる。次の狙いが分かった。料亭だった。宗次は中に張り込み、盗賊が入り込むと筆頭与力・飯田次五郎に知らせる。盗賊を叩きつぶす。
須田次五郎が男で一つで育てている娘の絵を描く。
命賭け候 行き倒れの母娘を助けた。母親は死ぬ。娘・梅と宗次は暮らし始める。梅の身元を探って行くと、宗次の身元がわかった。だが、梅の身元は分からないまま、一度宗次の手元から連れ去られた梅が再び戻された。
宗次は 茶々(尾張・義直)→春(家光)→咲(尾張二代藩主・光友)→宗徳(宗次)である事を知る。宗次は梁伊対馬守隆房に預けられていた。
宗次の父は尾張藩二代藩主徳川光友、母は尾張藩付家老神坂家で養育された咲姫 家光の血を受け継いだ。家光は祖父に当たり、淀殿は曾祖母にあたる。
揚真流
2015年12月24日木曜日
素浪人半四郎百鬼夜行(5)
素浪人半四郎百鬼夜行(5) 夢告げの訣れ 芝村凉也
誘う井戸 蓋をしても人を飲み込む井戸がある。聊異斎と捨吉と半四郎は立ち向かう。半四郎が連れていかれるのを、捨吉が聊異斎に身体は縛られても口は動くと言い、聊異斎が封じを解くため金剛経を反対に唱える。半四郎は刀を抜き、井戸の縁としめ縄を切る。みんなで井戸を埋め、更地にした。
逢魔ケ辻 鎌鼬のように着物を切り裂かれる事件が起こる。何軒も起こり人が殺されるようになった。聊異斎は時間、場所、天気あらゆることから次に事件が起こる場所を割り出した。奉行所は多人数で張り込む。現れるが、逃げられる。誰にでも変化する事が分かった。もう一度割り出す。最後の機会と、半四郎が刀を抜く、半四郎対半四郎の戦いになった。斬り倒す。
源内の軛 半四郎は火盗改に連れていかれる。田沼用人・井上寛司の声係りで助かる。しかし、田沼は三人を殺すつもりだ。龍穴を知ったからだそうだ。半四郎は聊異斎の住む家が何者かに襲われ、爆発する夢を見る。駆付けると家は跡形も無く燃えていた。二人はいなかった。松平定信側の者は二人が逃げるのを助けていた。二人が逃げた事を半四郎は知らない。
誘う井戸 蓋をしても人を飲み込む井戸がある。聊異斎と捨吉と半四郎は立ち向かう。半四郎が連れていかれるのを、捨吉が聊異斎に身体は縛られても口は動くと言い、聊異斎が封じを解くため金剛経を反対に唱える。半四郎は刀を抜き、井戸の縁としめ縄を切る。みんなで井戸を埋め、更地にした。
逢魔ケ辻 鎌鼬のように着物を切り裂かれる事件が起こる。何軒も起こり人が殺されるようになった。聊異斎は時間、場所、天気あらゆることから次に事件が起こる場所を割り出した。奉行所は多人数で張り込む。現れるが、逃げられる。誰にでも変化する事が分かった。もう一度割り出す。最後の機会と、半四郎が刀を抜く、半四郎対半四郎の戦いになった。斬り倒す。
源内の軛 半四郎は火盗改に連れていかれる。田沼用人・井上寛司の声係りで助かる。しかし、田沼は三人を殺すつもりだ。龍穴を知ったからだそうだ。半四郎は聊異斎の住む家が何者かに襲われ、爆発する夢を見る。駆付けると家は跡形も無く燃えていた。二人はいなかった。松平定信側の者は二人が逃げるのを助けていた。二人が逃げた事を半四郎は知らない。
2015年12月23日水曜日
帳尻屋仕置(2)
帳尻屋仕置(2) 婆威し 坂岡真
婆威しとは肥前で激しい夕立のこと
婆威し 忠兵衛は流れて来る船で殺された金貸しの婆と若い島帰りの男の死体を発見する。騙りで金貸しの婆から全財産を巻き上げる者がいる。お金は油問屋蟇屋に集められ肥前平戸藩松浦家六万一千石の勘定奉行に渡り、賂に使われ、組頭から勘定奉行に目指すは江戸家老に出世した。蟇屋は平戸藩御用達になった。忠兵衛は蟇屋から三千両を盗み出し、分けて隠してあるお金を一ヶ所に集めさせてからから、やっつける。お金は奉行所の前に置いておいた。
雨宿りの女 忠兵衛ははだしで雨宿りする女・おせいを助ける。対馬藩の朝鮮人参の抜け荷を調べていた幕府の隠密が証拠の書き付けをおせいに預けていた。忠兵衛は書き付けを手に入れ、おせいを助け出す。勘定奉行と御用商人をやっつけた後、口封じに忠兵衛を殺そうとしたお納戸役を殺した。
殺しの代償 昔の忠兵衛と同じ手口の泥棒がいる。念仏小僧だ。念仏小僧が昔忠兵衛を裏切った仙次ではないかと調べていた。念仏小僧は盗みの他に娘を惨く殺された献残屋の主に頼まれて五人の侍を順に殺していた。見返りに盗みに入る家の情報を貰っていた。最後の旗本の息子の時、失敗する。忠兵衛は念仏小僧を助け出す。仙次を奉行所に密告したおつやだった。おつやは仙次は本当の悪になって大阪で盗みをしている。と言い残し上方に帰る。念仏小僧がし残した最後の旗本の息子を殺し、旗本を切腹、家は断絶に追い込む。
婆威しとは肥前で激しい夕立のこと
婆威し 忠兵衛は流れて来る船で殺された金貸しの婆と若い島帰りの男の死体を発見する。騙りで金貸しの婆から全財産を巻き上げる者がいる。お金は油問屋蟇屋に集められ肥前平戸藩松浦家六万一千石の勘定奉行に渡り、賂に使われ、組頭から勘定奉行に目指すは江戸家老に出世した。蟇屋は平戸藩御用達になった。忠兵衛は蟇屋から三千両を盗み出し、分けて隠してあるお金を一ヶ所に集めさせてからから、やっつける。お金は奉行所の前に置いておいた。
雨宿りの女 忠兵衛ははだしで雨宿りする女・おせいを助ける。対馬藩の朝鮮人参の抜け荷を調べていた幕府の隠密が証拠の書き付けをおせいに預けていた。忠兵衛は書き付けを手に入れ、おせいを助け出す。勘定奉行と御用商人をやっつけた後、口封じに忠兵衛を殺そうとしたお納戸役を殺した。
殺しの代償 昔の忠兵衛と同じ手口の泥棒がいる。念仏小僧だ。念仏小僧が昔忠兵衛を裏切った仙次ではないかと調べていた。念仏小僧は盗みの他に娘を惨く殺された献残屋の主に頼まれて五人の侍を順に殺していた。見返りに盗みに入る家の情報を貰っていた。最後の旗本の息子の時、失敗する。忠兵衛は念仏小僧を助け出す。仙次を奉行所に密告したおつやだった。おつやは仙次は本当の悪になって大阪で盗みをしている。と言い残し上方に帰る。念仏小僧がし残した最後の旗本の息子を殺し、旗本を切腹、家は断絶に追い込む。
2015年12月22日火曜日
お鳥見女房2 螢の行方
お鳥見女房2 螢の行方 諸田玲子
ちまき泥棒 多津が関口駒井町の栗橋道場で少年たちを教えている。秋はちまき泥棒が食べ過ぎてお腹を痛めたのを知り、内緒で薬を渡す。水晶の数珠を持ち逃げし仏壇屋を飛び出した丁稚のようだ。珠世は数珠代を払う。訴えは取り下げられたが本人は知らないまま逃げている。秋は一個の水晶玉を貰った。
螢の行方 珠世は二十年会っていなかった幼馴染み・美弥と会う。珠世は美弥の駆け落ちの約束の文渡しをしていた。最後、美弥は来なかった。美弥は旗本の側室となり、次左衛門は大名の家来の養子になった。旗本の所領地へ行く美弥に何故来なかったのか尋ねた。次左衛門の文に間違いがあっても許す。と書いてあり何も無いことを信じていなかったから。と言った。
伴之助は無事と言う情報が入る。
捨案山子 放生会の前に久右衛門は鰻屋の勘兵衛という男に会った。放生会で一緒に雀を放そうと約束したが来なかった。旗本の隠居・太田勘兵衛のようだ。役目を笠にきて阿漕な事をしたとの噂だ。水野忠邦に目を付けられ、家臣に殺されたようだ。
緑の白菊 君江と多津と子供たちで菊見に出かける。君江は隼人を待っている間にもめ事に巻き込まれ茶屋の娘に伝言を頼まれる。行った先でお産が始まった。産婆を手伝う。赤ん坊は産まれたが、母親は死ぬ。茶店の娘と隼人が探して来てくれた。
家に伴之助の筆跡のような文が投げ込まれる。
大凧、揚がれ 大凧を揚げている男と出会う。男は居なくなった子供を探して見付かるように名前入りの凧を揚げていた。男の子供は亡くなっていたが、認められないらしい。
雛の微笑 珠世が祖母に贈られた雛人形を出す。祖母の婚家は小普請組頭だった。多津は沼津に行く決心をした。久太郎の結婚話があるようだ。老中水野のお声がかりで。当主が行方不明で今は止まっているらしい。
沼津藩主・水野忠義が亡くなった。鷹が襲い怪我から毒が入り三ヶ月後に亡くなった。鷹匠は自死した。伴之助の仕事は調べた地図を持ち帰るだけになった。明日出立という前夜多津が着き、街道は待ち伏せされている事を告げる。久次郎の味方女中を縛り、老爺を殺し、出立した。
裸嫁 小十人組に嫁いだ幸江が裸嫁と言われたと婚家を飛び出してきた。持参金も無く花嫁支度も無く嫁ぐというのは熱心に望まれた証拠、褒め言葉だと言われる。松井家の奥様が籠を連ねて迎えに来る。二人目を懐妊した事を知らせ、籠で帰った。
久太郎は鷹狩りの時、水野忠邦の家来から、父親は沼津を出たと言われるた。
風が来た道 珠世は親切にした掏摸に巾着を擦られた。伴之助からの文が入っていた。掏摸が捕まり珠世に返して欲しいという伝言があった。珠世はありがとうと伝えてという。
伴之助たち四人は杣人の案内で山越えをした。杣人を信じていいのか分からない。小屋を出たために追ってに見付かる。杣人に助けられ江戸に帰り着く。杣人は老中に仕えていた。珠世は伴之助に会う前に源太夫から伴之助が変わってしまったと教えられる。珠世は久右衛門もそうだったと話す。
ちまき泥棒 多津が関口駒井町の栗橋道場で少年たちを教えている。秋はちまき泥棒が食べ過ぎてお腹を痛めたのを知り、内緒で薬を渡す。水晶の数珠を持ち逃げし仏壇屋を飛び出した丁稚のようだ。珠世は数珠代を払う。訴えは取り下げられたが本人は知らないまま逃げている。秋は一個の水晶玉を貰った。
螢の行方 珠世は二十年会っていなかった幼馴染み・美弥と会う。珠世は美弥の駆け落ちの約束の文渡しをしていた。最後、美弥は来なかった。美弥は旗本の側室となり、次左衛門は大名の家来の養子になった。旗本の所領地へ行く美弥に何故来なかったのか尋ねた。次左衛門の文に間違いがあっても許す。と書いてあり何も無いことを信じていなかったから。と言った。
伴之助は無事と言う情報が入る。
捨案山子 放生会の前に久右衛門は鰻屋の勘兵衛という男に会った。放生会で一緒に雀を放そうと約束したが来なかった。旗本の隠居・太田勘兵衛のようだ。役目を笠にきて阿漕な事をしたとの噂だ。水野忠邦に目を付けられ、家臣に殺されたようだ。
緑の白菊 君江と多津と子供たちで菊見に出かける。君江は隼人を待っている間にもめ事に巻き込まれ茶屋の娘に伝言を頼まれる。行った先でお産が始まった。産婆を手伝う。赤ん坊は産まれたが、母親は死ぬ。茶店の娘と隼人が探して来てくれた。
家に伴之助の筆跡のような文が投げ込まれる。
大凧、揚がれ 大凧を揚げている男と出会う。男は居なくなった子供を探して見付かるように名前入りの凧を揚げていた。男の子供は亡くなっていたが、認められないらしい。
雛の微笑 珠世が祖母に贈られた雛人形を出す。祖母の婚家は小普請組頭だった。多津は沼津に行く決心をした。久太郎の結婚話があるようだ。老中水野のお声がかりで。当主が行方不明で今は止まっているらしい。
沼津藩主・水野忠義が亡くなった。鷹が襲い怪我から毒が入り三ヶ月後に亡くなった。鷹匠は自死した。伴之助の仕事は調べた地図を持ち帰るだけになった。明日出立という前夜多津が着き、街道は待ち伏せされている事を告げる。久次郎の味方女中を縛り、老爺を殺し、出立した。
裸嫁 小十人組に嫁いだ幸江が裸嫁と言われたと婚家を飛び出してきた。持参金も無く花嫁支度も無く嫁ぐというのは熱心に望まれた証拠、褒め言葉だと言われる。松井家の奥様が籠を連ねて迎えに来る。二人目を懐妊した事を知らせ、籠で帰った。
久太郎は鷹狩りの時、水野忠邦の家来から、父親は沼津を出たと言われるた。
風が来た道 珠世は親切にした掏摸に巾着を擦られた。伴之助からの文が入っていた。掏摸が捕まり珠世に返して欲しいという伝言があった。珠世はありがとうと伝えてという。
伴之助たち四人は杣人の案内で山越えをした。杣人を信じていいのか分からない。小屋を出たために追ってに見付かる。杣人に助けられ江戸に帰り着く。杣人は老中に仕えていた。珠世は伴之助に会う前に源太夫から伴之助が変わってしまったと教えられる。珠世は久右衛門もそうだったと話す。
2015年12月21日月曜日
お鳥見女房
お鳥見女房 諸田玲子
珠世40才 御家人八十俵五人扶持、十八両の伝馬金を頂く鳥見役の矢島伴之助45才の内儀
久太郎21才 長男十人扶持伝馬金十八両を頂く見習い役
幸江23才 珠世の長女、17才で百三十石の旗本小十人組に嫁いだ。息子・新太郎5才
次男・久之助 隠居・久右衛門67才
君江17才 珠世の次女
千客万来 久右衛門を頼って浪人・石塚源太夫34才が子供五人(源太郎10才、里9才 秋7才 源次郎6才 雪4才)を連れて居候する。久次郎が道場で立ち合った娘・沢井多津を連れ帰る。多津は源太夫を仇と追っていた。珠世に敵討ちは預かると言われ、矢島家に居候する。
石榴の絵馬 正月明け 源太夫の次男・源次郎が、吉原の元遊女・菊太夫に連れ去られる。見付けた時菊太夫は源次郎に抱かれて死んでいた。
伴之助に密命が下った。二月半ば沼津へ出立
猫恋奔る 久保早苗36才、同じ組屋敷に住む、三年前に夫を亡くしていた。早苗は組屋敷を出て、隠居生活をする相手を探しているようだった。久右衛門はその気になっていたが早苗は源太夫が希望だった。源太夫は断わり、早苗は王子村へ引っ越した。
雨小僧 源太夫が連れてきた籐助が帰った後、お金が盗まれている事が分かった。籐助が雨小僧かと疑った。籐助はお金を返しにき、知り合いの蚊帳売りの話しをする。久次郎の友達・菅沼隼人に話す。捕まった雨小僧は蚊帳売りだった。籐助の盗みは珠世と源太夫しか知らない。源太夫は屋根の修理をした。
幽霊坂の女 梅雨明け 三年前、火事で焼けた武家屋敷の養子・松原市之助が家督を継ぐ事になった。三年前から結婚が決まっていた市之助だったが、火事は市之助が女中に子ができ、女中を殺した時に起こしたものだった。市之助の許嫁・佐代が市之助を殺し、自分は井戸に身を投げるという事件が起こった。珠世は女中が佐代に乗り移り起こしたのだろうと思った。
伴之助の繋ぎ役の骸が見付かる。
忍びよる影 源太夫に松前藩から仕官の話しがあった。多津に心を寄せる父親の弟子・南波与五郎が現れる。源太夫と多津は刀を交える。多津は父の気持ち自分の気持ちが判った。与五郎が手を出し源太夫に斬られる。多津は源太夫と松前に行く事にした。
大鷹狩 久次郎は多津を思っていたが思いは適わなかった。次男でもあり、先が見えない焦りがあった。父親・伴之助の行方不明を知り、沼津へ行く。源太郎が伴之助の行方不明を知り、松前藩の仕官の話しを断わり沼津に行く。久太郎は大鷹狩で水野越前守忠邦の鷹を見、忠邦本人とも顔を合わす。獰猛な鷹だった。
年の暮れ一年が過ぎた。
珠世40才 御家人八十俵五人扶持、十八両の伝馬金を頂く鳥見役の矢島伴之助45才の内儀
久太郎21才 長男十人扶持伝馬金十八両を頂く見習い役
幸江23才 珠世の長女、17才で百三十石の旗本小十人組に嫁いだ。息子・新太郎5才
次男・久之助 隠居・久右衛門67才
君江17才 珠世の次女
千客万来 久右衛門を頼って浪人・石塚源太夫34才が子供五人(源太郎10才、里9才 秋7才 源次郎6才 雪4才)を連れて居候する。久次郎が道場で立ち合った娘・沢井多津を連れ帰る。多津は源太夫を仇と追っていた。珠世に敵討ちは預かると言われ、矢島家に居候する。
石榴の絵馬 正月明け 源太夫の次男・源次郎が、吉原の元遊女・菊太夫に連れ去られる。見付けた時菊太夫は源次郎に抱かれて死んでいた。
伴之助に密命が下った。二月半ば沼津へ出立
猫恋奔る 久保早苗36才、同じ組屋敷に住む、三年前に夫を亡くしていた。早苗は組屋敷を出て、隠居生活をする相手を探しているようだった。久右衛門はその気になっていたが早苗は源太夫が希望だった。源太夫は断わり、早苗は王子村へ引っ越した。
雨小僧 源太夫が連れてきた籐助が帰った後、お金が盗まれている事が分かった。籐助が雨小僧かと疑った。籐助はお金を返しにき、知り合いの蚊帳売りの話しをする。久次郎の友達・菅沼隼人に話す。捕まった雨小僧は蚊帳売りだった。籐助の盗みは珠世と源太夫しか知らない。源太夫は屋根の修理をした。
幽霊坂の女 梅雨明け 三年前、火事で焼けた武家屋敷の養子・松原市之助が家督を継ぐ事になった。三年前から結婚が決まっていた市之助だったが、火事は市之助が女中に子ができ、女中を殺した時に起こしたものだった。市之助の許嫁・佐代が市之助を殺し、自分は井戸に身を投げるという事件が起こった。珠世は女中が佐代に乗り移り起こしたのだろうと思った。
伴之助の繋ぎ役の骸が見付かる。
忍びよる影 源太夫に松前藩から仕官の話しがあった。多津に心を寄せる父親の弟子・南波与五郎が現れる。源太夫と多津は刀を交える。多津は父の気持ち自分の気持ちが判った。与五郎が手を出し源太夫に斬られる。多津は源太夫と松前に行く事にした。
大鷹狩 久次郎は多津を思っていたが思いは適わなかった。次男でもあり、先が見えない焦りがあった。父親・伴之助の行方不明を知り、沼津へ行く。源太郎が伴之助の行方不明を知り、松前藩の仕官の話しを断わり沼津に行く。久太郎は大鷹狩で水野越前守忠邦の鷹を見、忠邦本人とも顔を合わす。獰猛な鷹だった。
年の暮れ一年が過ぎた。
2015年12月19日土曜日
風烈廻り与力青柳剣一郎(3)
風烈廻り与力青柳剣一郎(3) 八丁堀殺し 小杉健治
与力が三人殺される。目的は一人、長崎屋の盗品買いを知り、強請りをしていた光岡征二郎だった。そのために元御家人、居合いの達人・葛城小平太を雇った。
長崎屋惣右衛門が留守の夜に泥棒が入り十両盗まれた。伊助は、死にそうな女のため、お金が欲しかった。指物師の親方・英五郎は伊助を十日の期限をつけて逃がす。英五郎が捕まる。伊助のことは言わない。伊助は長崎屋の女将と与力光岡の関係を知ったと思われ命を狙われる。
青柳剣一郎は、与力殺しの犯人と伊助を狙う者が同じ仲間と判り犯人を追い詰める。また、泥棒に殺されたと思われていた番頭を殺したのが女将だったことも判った。
剣一郎の息子・剣之助は以前助けた娘・志乃と会った時、女中のおよねに、町方の与力では奥様(志乃の母親)は付き合いを許されないと言われた。
与力が三人殺される。目的は一人、長崎屋の盗品買いを知り、強請りをしていた光岡征二郎だった。そのために元御家人、居合いの達人・葛城小平太を雇った。
長崎屋惣右衛門が留守の夜に泥棒が入り十両盗まれた。伊助は、死にそうな女のため、お金が欲しかった。指物師の親方・英五郎は伊助を十日の期限をつけて逃がす。英五郎が捕まる。伊助のことは言わない。伊助は長崎屋の女将と与力光岡の関係を知ったと思われ命を狙われる。
青柳剣一郎は、与力殺しの犯人と伊助を狙う者が同じ仲間と判り犯人を追い詰める。また、泥棒に殺されたと思われていた番頭を殺したのが女将だったことも判った。
剣一郎の息子・剣之助は以前助けた娘・志乃と会った時、女中のおよねに、町方の与力では奥様(志乃の母親)は付き合いを許されないと言われた。
2015年12月18日金曜日
Team・HK(2)
Team・HK(2) 殺人鬼の献立表 あさのあつこ
佐伯美奈子が掃除に行った家に十数年前の知り合い・西園寺伊世子が住んでいた。暗く落ち込んだ雰囲気の家だった。夫が家出を繰り返し五年位帰っていないようだ。寝たきりで認知症ぎみの母親の看病をしていた。掃除をし、話しをし、少し明るくなり、前を向けるようになったようだ。母親が亡くなり、遠くへ越して行った。
美奈子の娘・香音は伊世子の息子・淳也に明るくなるには掃除がいい。と母の清掃会社を進めた。二人は同学年だった。
佐伯美奈子が掃除に行った家に十数年前の知り合い・西園寺伊世子が住んでいた。暗く落ち込んだ雰囲気の家だった。夫が家出を繰り返し五年位帰っていないようだ。寝たきりで認知症ぎみの母親の看病をしていた。掃除をし、話しをし、少し明るくなり、前を向けるようになったようだ。母親が亡くなり、遠くへ越して行った。
美奈子の娘・香音は伊世子の息子・淳也に明るくなるには掃除がいい。と母の清掃会社を進めた。二人は同学年だった。
2015年12月17日木曜日
夜逃げ若様捕物噺
夜逃げ若様捕物噺 夢千両すご腕始末 聖龍人
文政五年 1822年
下総三万五千石稲月藩次男・千太郎27才は田安家ゆかりの由布姫19才と祝言が決まった。祝言まで気ままに暮らしたいと夜逃げした。骨董屋・片倉屋に居候する。
景徳鎮の謎 景徳鎮の壺に隠されていた手紙を脅しに使われていた夫婦を助け、文を燃やす。文は大奥に行く前に出された妻の友達の物だった。
魔の夕景画 命を狙われている絵師が描いた絵を頼りに、辻斬りを捕まえる。旗本を隠居させる。
猫は知っていた 商家の娘・公がお照が猫になったという。お照を探して欲しいのだ。お照を探している途中でお清の死体を見付ける。お清によってお照は呼び出されていた。お清の亭主がお照を呼び出すように言った男を強請り、お清は殺された。お照は公の父親の妾になっていた。
思い出風車 片倉屋・治右衛門の義理母の連れ子・弟として育った・文次郎が殺された。ここのところ評判が良くない。文次郎の父親は盗賊の頭だった。八年前から盗賊の手下が店に入り込み、番頭になり店を仕切っていた。悪い商売をする番頭に従わなくなった文次郎は殺された。千太郎が暴く。
稲月藩江戸家老の息子・佐原市之状が千太郎を探している。
由布姫も志津を連れ町歩きをしている。
文政五年 1822年
下総三万五千石稲月藩次男・千太郎27才は田安家ゆかりの由布姫19才と祝言が決まった。祝言まで気ままに暮らしたいと夜逃げした。骨董屋・片倉屋に居候する。
景徳鎮の謎 景徳鎮の壺に隠されていた手紙を脅しに使われていた夫婦を助け、文を燃やす。文は大奥に行く前に出された妻の友達の物だった。
魔の夕景画 命を狙われている絵師が描いた絵を頼りに、辻斬りを捕まえる。旗本を隠居させる。
猫は知っていた 商家の娘・公がお照が猫になったという。お照を探して欲しいのだ。お照を探している途中でお清の死体を見付ける。お清によってお照は呼び出されていた。お清の亭主がお照を呼び出すように言った男を強請り、お清は殺された。お照は公の父親の妾になっていた。
思い出風車 片倉屋・治右衛門の義理母の連れ子・弟として育った・文次郎が殺された。ここのところ評判が良くない。文次郎の父親は盗賊の頭だった。八年前から盗賊の手下が店に入り込み、番頭になり店を仕切っていた。悪い商売をする番頭に従わなくなった文次郎は殺された。千太郎が暴く。
稲月藩江戸家老の息子・佐原市之状が千太郎を探している。
由布姫も志津を連れ町歩きをしている。
2015年12月16日水曜日
秋山久蔵御用控24
秋山久蔵御用控24 守り神 藤井邦夫
邪魔者 南町奉行所定町廻り同心・神崎和馬が悪徳同心だという密告状が届いた。和馬の動きを見張る。和馬が通う一膳飯屋の娘・おこまを勾引かそうとする者たちにとって和馬は邪魔者だった。おこまは死んだ盗賊の娘だった。盗賊の隠し金が目当てだが娘は知らない。盗賊の仲間は捕まる。
人違い 三千石の旗本の若様8才が勾引かされた。二百両を持ち出かけたがぐるぐる廻って帰ってきた。一年前、若様と間違って勾引かされた家来の子供がお金を用意出来なくて亡くなっていた。殿様にお金を貸して欲しいと頼んだが断わられた子供の親が、若様を勾引かしていた。息子に詫びて欲しいと頼んだが逆恨みだと言われ犯人だと解ってしまい斬られた。若殿は帰って来た。家来は斬られ、命は助かったが死んだ事にし犯人死亡でけりをつけた。
守り神 博打打ちの男が殺された。大店の旦那や若旦那を賭場に誘い遊ばせ、博打にどっぷり漬からせて金を吸い取るような男だった。五十両の借金を作ってしまった若旦那の母親が犯人だった。十五年前、夫が亡くなった時、再婚しなさいと離縁されていた。母親は離縁されてもずーと息子を見守っていた。夫を殺したのは自分だという。酒が入ると暴れる男を突き飛ばし、頭を打ち死んだのだ。昔のことは証拠がない、今回は江戸十里四方払いになった。
腐れ縁 仲居をし、客からお金を借り、お金を手にすると手込めにされそうになったと騒ぎ出す。そんな手口で詐欺をする女・おゆうが弥平次の店・笹舟にきた。後ろに二千石の旗本の次男・黒崎裕次郎がいることが判明。おゆうがつけられている事を知った黒崎はおゆうを殺す。秋山久蔵は黒崎主水に掛け合い、勘当された裕次郎を斬る。
邪魔者 南町奉行所定町廻り同心・神崎和馬が悪徳同心だという密告状が届いた。和馬の動きを見張る。和馬が通う一膳飯屋の娘・おこまを勾引かそうとする者たちにとって和馬は邪魔者だった。おこまは死んだ盗賊の娘だった。盗賊の隠し金が目当てだが娘は知らない。盗賊の仲間は捕まる。
人違い 三千石の旗本の若様8才が勾引かされた。二百両を持ち出かけたがぐるぐる廻って帰ってきた。一年前、若様と間違って勾引かされた家来の子供がお金を用意出来なくて亡くなっていた。殿様にお金を貸して欲しいと頼んだが断わられた子供の親が、若様を勾引かしていた。息子に詫びて欲しいと頼んだが逆恨みだと言われ犯人だと解ってしまい斬られた。若殿は帰って来た。家来は斬られ、命は助かったが死んだ事にし犯人死亡でけりをつけた。
守り神 博打打ちの男が殺された。大店の旦那や若旦那を賭場に誘い遊ばせ、博打にどっぷり漬からせて金を吸い取るような男だった。五十両の借金を作ってしまった若旦那の母親が犯人だった。十五年前、夫が亡くなった時、再婚しなさいと離縁されていた。母親は離縁されてもずーと息子を見守っていた。夫を殺したのは自分だという。酒が入ると暴れる男を突き飛ばし、頭を打ち死んだのだ。昔のことは証拠がない、今回は江戸十里四方払いになった。
腐れ縁 仲居をし、客からお金を借り、お金を手にすると手込めにされそうになったと騒ぎ出す。そんな手口で詐欺をする女・おゆうが弥平次の店・笹舟にきた。後ろに二千石の旗本の次男・黒崎裕次郎がいることが判明。おゆうがつけられている事を知った黒崎はおゆうを殺す。秋山久蔵は黒崎主水に掛け合い、勘当された裕次郎を斬る。
2015年12月15日火曜日
幻影の天守閣
幻影の天守閣 上田秀人
工藤家は元四百石の知行地を持つ旗本だった。父の代で百石になりお目見え以下になった。
工藤小源太25才は小普請から御天守番になった。初めての宿直の日にくせ者と出会い、三人を斬る。自宅待機になる。
御留守居北野薩摩守忠則から天守台を狙った理由と狙った者の正体を調べることを頼まれる。小源太は命を狙われる。
懐妊した側室・お満流の方の代参時にくせ者から守ったことで五十石の加増を受け、御広敷添番になった。
小源太は酒井雅楽守が宮将軍を立てるためにお満流の方の命を狙っていることを突き止め、酒井家分家伊勢崎藩酒井家下屋敷を潰す。大奥に忍び込んでいた紀州家玉込め忍を殺す。紀州藩家老は駿河大納言忠長の息子・新之助を次期将軍に押すが出来ない事と諭され紀州へ帰る。
五代将軍は綱吉となった。家綱が亡くなると、工藤小源太は円明院様(お満流の方)付となり五十石加増、お目見え格になる。桜田御用屋敷に移る。円明院と姫は襲われ続けた。北野薩摩守が引退する事になり助けてやれなくなるので、娘・佐代姫8才が死亡、半年後円明院30才病死とされ、工藤小源太33才の嫁となった。
四百石小普請組、妻と三人の子供と穏やかに暮らした。
無住心剣術 流素 針ケ谷夕雲 相抜け 馬里谷円四郎
工藤家は元四百石の知行地を持つ旗本だった。父の代で百石になりお目見え以下になった。
工藤小源太25才は小普請から御天守番になった。初めての宿直の日にくせ者と出会い、三人を斬る。自宅待機になる。
御留守居北野薩摩守忠則から天守台を狙った理由と狙った者の正体を調べることを頼まれる。小源太は命を狙われる。
懐妊した側室・お満流の方の代参時にくせ者から守ったことで五十石の加増を受け、御広敷添番になった。
小源太は酒井雅楽守が宮将軍を立てるためにお満流の方の命を狙っていることを突き止め、酒井家分家伊勢崎藩酒井家下屋敷を潰す。大奥に忍び込んでいた紀州家玉込め忍を殺す。紀州藩家老は駿河大納言忠長の息子・新之助を次期将軍に押すが出来ない事と諭され紀州へ帰る。
五代将軍は綱吉となった。家綱が亡くなると、工藤小源太は円明院様(お満流の方)付となり五十石加増、お目見え格になる。桜田御用屋敷に移る。円明院と姫は襲われ続けた。北野薩摩守が引退する事になり助けてやれなくなるので、娘・佐代姫8才が死亡、半年後円明院30才病死とされ、工藤小源太33才の嫁となった。
四百石小普請組、妻と三人の子供と穏やかに暮らした。
無住心剣術 流素 針ケ谷夕雲 相抜け 馬里谷円四郎
2015年12月14日月曜日
ぜえろく武士道覚書
ぜえろく武士道覚書 打ちて候上・下 門田泰明
松平政宗は江戸へ行き、早苗の遺骨を高柳家の墓に納めた。
堀田備中守・徳川光圀・杉野河内守・家綱にも会う。柳生分家宗重にも会う。生きていたのだ。松平政宗は命を狙われ続ける。政宗が邪魔だという。
襲い来るのが、大和打滝一族と分かり、奈良へ行く。松坂の地で打滝一族の頭、柳生分家宗重と対戦し、宗重は死に、打滝一族は大和に帰った。
打滝一族とは本能寺の変の後、伊賀越えは伊賀の手を借りた事になっているが、本当は打滝一族が道案内に立った。松坂の地で家康の家来によって皆殺しになった。それを知った家康は松坂に寺を建てた。ということになっている。打滝一族の徳川への仕返しだった。その前に立ちはだかったのが政宗だった。
松平政宗は江戸へ行き、早苗の遺骨を高柳家の墓に納めた。
堀田備中守・徳川光圀・杉野河内守・家綱にも会う。柳生分家宗重にも会う。生きていたのだ。松平政宗は命を狙われ続ける。政宗が邪魔だという。
襲い来るのが、大和打滝一族と分かり、奈良へ行く。松坂の地で打滝一族の頭、柳生分家宗重と対戦し、宗重は死に、打滝一族は大和に帰った。
打滝一族とは本能寺の変の後、伊賀越えは伊賀の手を借りた事になっているが、本当は打滝一族が道案内に立った。松坂の地で家康の家来によって皆殺しになった。それを知った家康は松坂に寺を建てた。ということになっている。打滝一族の徳川への仕返しだった。その前に立ちはだかったのが政宗だった。
2015年12月13日日曜日
口入れ屋用心棒32
口入れ屋用心棒32 三人田の怪 鈴木英治
富士太郎を勾引かした犯人が、中指が人さし指より短いという特徴により徒目付け・山平伊太夫と分かるが、富士太郎が助け出された日に殺されていた。
山平を殺した者、黒幕を探す。樺山家に泥棒が入ったことで、富士太郎は父の書き付けを探す。十年前の北国米汚職事件の真実を書いた帳面が見付かった。目付・安芸島伊豆守が大金を貰い、主犯を助け商人に責任を負わせ全て死罪にしたというものだった。
山平を徒目付にし引っぱり上げた目付・黒崎欣之丞と安芸島が、次の大阪町奉行の候補に上がっていた。黒崎は安芸島を落とすため富士太郎の父親の筆跡を真似、書類を作っていた。筆屋も殺されていた。黒崎が犯人の証拠が無い。
直之進は命を狙われている鎌幸の用心棒をしていた。鎌幸は黒崎の家来が三人田の刀を盗み持ち主を殺した所を見ていた。三人田の刀の偽物を作る。鎌幸は襲われ偽物の刀を奪われる。黒崎は偽物と分かるが、大阪町奉行になるために遠藤信濃守に贈ろうとする。次の間に直之進と富士太郎と珠吉と鎌幸が控え、贋の刀を持っていることで、遠藤の前で全てを暴き、黒崎を捕まえた。黒崎の家人・伝平が安芸島を殺そうとした時、倉田佐之助が捕まえた。
富士太郎を勾引かした犯人が、中指が人さし指より短いという特徴により徒目付け・山平伊太夫と分かるが、富士太郎が助け出された日に殺されていた。
山平を殺した者、黒幕を探す。樺山家に泥棒が入ったことで、富士太郎は父の書き付けを探す。十年前の北国米汚職事件の真実を書いた帳面が見付かった。目付・安芸島伊豆守が大金を貰い、主犯を助け商人に責任を負わせ全て死罪にしたというものだった。
山平を徒目付にし引っぱり上げた目付・黒崎欣之丞と安芸島が、次の大阪町奉行の候補に上がっていた。黒崎は安芸島を落とすため富士太郎の父親の筆跡を真似、書類を作っていた。筆屋も殺されていた。黒崎が犯人の証拠が無い。
直之進は命を狙われている鎌幸の用心棒をしていた。鎌幸は黒崎の家来が三人田の刀を盗み持ち主を殺した所を見ていた。三人田の刀の偽物を作る。鎌幸は襲われ偽物の刀を奪われる。黒崎は偽物と分かるが、大阪町奉行になるために遠藤信濃守に贈ろうとする。次の間に直之進と富士太郎と珠吉と鎌幸が控え、贋の刀を持っていることで、遠藤の前で全てを暴き、黒崎を捕まえた。黒崎の家人・伝平が安芸島を殺そうとした時、倉田佐之助が捕まえた。
2015年12月12日土曜日
2015年12月11日金曜日
入り婿侍商い帖 〈五)
入り婿侍商い帖(五) 関宿御用達2 千野隆司
今年は豊作で米がだぶつきそうだ。米を少しでも高く売れるように、新米番船と銘打って新米を運ぶ船の競争をすることになった。六藩六船での戦いになる。
角次郎は関宿藩木村屋の八千代丸に乗る。慣れた水主が行方不明になった。角次郎も船の帆の張り方向きなど練習する。
始まってからもいろんな妨害があり離脱する船、遅れる船がある中、大黒屋の八千代丸は二位になった。
一位になった店は新米が四倍の値段で売れた。一位には及ばないが大黒屋は五割増しで売れた。
十月中旬おまきは男の子を出産する。
今年は豊作で米がだぶつきそうだ。米を少しでも高く売れるように、新米番船と銘打って新米を運ぶ船の競争をすることになった。六藩六船での戦いになる。
角次郎は関宿藩木村屋の八千代丸に乗る。慣れた水主が行方不明になった。角次郎も船の帆の張り方向きなど練習する。
始まってからもいろんな妨害があり離脱する船、遅れる船がある中、大黒屋の八千代丸は二位になった。
一位になった店は新米が四倍の値段で売れた。一位には及ばないが大黒屋は五割増しで売れた。
十月中旬おまきは男の子を出産する。
2015年12月10日木曜日
口入れ屋おふく
口入れ屋おふく 昨日みた夢 宇江佐真理
口入れ屋「きまり屋」おふくの伯父・芳蔵と父友蔵45才がやっている。二人は双子。芳蔵 おとみ夫婦、長男・辰蔵25才は刀剣商に奉公。次男・彦蔵20才がいる。おふくの母・おとよは亡くなった。
慶長笹書大判 おふくは女中に入った八百屋で慶長大判を使ってしまおうと言う夫婦の会話を聞く。岡っ引きの権蔵に言う。八百屋の前で行き倒れになった侍姿の中間の持ち物だった。
粒々辛苦 箸屋の主が伊勢参りに行き、女将は実家に帰っている。隠居の世話をしているおふく。箸屋の仕事人が辞めてしまう。残った者で箸を作るが売り物にはならない。主人が帰って来て立て直す。隠居さんがおふくに先代が作った箸をくれる。
座頭の気持ち 診療所を開いている座頭・福市の内儀が出産のため実家に帰る。おふくは女中にはいる。一ヶ月余り働く。福市は代金を払わない。検校に訴える。福市は位を剥奪される。
名医 近所の医者の所へ女中に行く。藪医者だと思っていたが患者に最後まで寄り添う医者だった。
三日月 何の病気か分からない我が儘な娘の女中に行く。娘と言っても船宿に嫁いだが病気になり帰ってきていた。娘は死ぬ。買い物に出かけた先で、五年前おふくを置いていなくなったおふくの夫・勇次に会う。おふくと所帯を持つ前に結婚していた女がいたのだ。別れていたのでおふくと一緒になったが、女が病気になり勇次は女の所へ行った。子供がいた。
昨日みた夢 八丁堀の同心の所へ女中に行く。同心の嫁は百姓の出ということで女中扱いだった。優しかった隠居が亡くなり、嫁はおふくと一緒に家を出、津軽に帰った。
勇次にやり直さないかと言われる。おふくは、五年間ケリがつけられなかったが、壊れた物は元には戻らない。と思う。
口入れ屋「きまり屋」おふくの伯父・芳蔵と父友蔵45才がやっている。二人は双子。芳蔵 おとみ夫婦、長男・辰蔵25才は刀剣商に奉公。次男・彦蔵20才がいる。おふくの母・おとよは亡くなった。
慶長笹書大判 おふくは女中に入った八百屋で慶長大判を使ってしまおうと言う夫婦の会話を聞く。岡っ引きの権蔵に言う。八百屋の前で行き倒れになった侍姿の中間の持ち物だった。
粒々辛苦 箸屋の主が伊勢参りに行き、女将は実家に帰っている。隠居の世話をしているおふく。箸屋の仕事人が辞めてしまう。残った者で箸を作るが売り物にはならない。主人が帰って来て立て直す。隠居さんがおふくに先代が作った箸をくれる。
座頭の気持ち 診療所を開いている座頭・福市の内儀が出産のため実家に帰る。おふくは女中にはいる。一ヶ月余り働く。福市は代金を払わない。検校に訴える。福市は位を剥奪される。
名医 近所の医者の所へ女中に行く。藪医者だと思っていたが患者に最後まで寄り添う医者だった。
三日月 何の病気か分からない我が儘な娘の女中に行く。娘と言っても船宿に嫁いだが病気になり帰ってきていた。娘は死ぬ。買い物に出かけた先で、五年前おふくを置いていなくなったおふくの夫・勇次に会う。おふくと所帯を持つ前に結婚していた女がいたのだ。別れていたのでおふくと一緒になったが、女が病気になり勇次は女の所へ行った。子供がいた。
昨日みた夢 八丁堀の同心の所へ女中に行く。同心の嫁は百姓の出ということで女中扱いだった。優しかった隠居が亡くなり、嫁はおふくと一緒に家を出、津軽に帰った。
勇次にやり直さないかと言われる。おふくは、五年間ケリがつけられなかったが、壊れた物は元には戻らない。と思う。
2015年12月9日水曜日
弥勒シリーズ6
地に巣くう 弥勒シリーズ6 あさのあつこ
木暮信次郎が、島流し先から二十年ぶりに帰って来た徳助に父親と間違えられて命を狙われ、徳助は誰かに殺された。信次郎は狙われる前、料亭でしびれ薬を飲まされていた。
二十年前、徳助を捕まえたのは信次郎の父・右衛門だった。遠野屋・清之介は信次郎が父親の過去の悪の部分を暴いていくのをみる。
右衛門が残した書き付けを調べ、大名と商家と右衛門が抜け荷をしていたことがわかった。二十年前、船頭が抜け荷を知り、強請りにきた。船頭を殺すように徳助を操り、捕まえたのが右衛門だった。島から帰り右衛門を怨み、信次郎を殺そうとした徳助を殺したのは娘・料亭の女将。抜け荷をしていた商家も代替わりしてが、先代が生活を保護した料亭の女将と繋がっていた。女将は父親を殺したことに耐えられず、首を斬った。商家の主は自分の店を燃やし、夫婦で焼け死んだように見せかけ大名家に逃げ込んだ。料亭の女将の死を目の当たりにし、気がふれた。
木暮信次郎が、島流し先から二十年ぶりに帰って来た徳助に父親と間違えられて命を狙われ、徳助は誰かに殺された。信次郎は狙われる前、料亭でしびれ薬を飲まされていた。
二十年前、徳助を捕まえたのは信次郎の父・右衛門だった。遠野屋・清之介は信次郎が父親の過去の悪の部分を暴いていくのをみる。
右衛門が残した書き付けを調べ、大名と商家と右衛門が抜け荷をしていたことがわかった。二十年前、船頭が抜け荷を知り、強請りにきた。船頭を殺すように徳助を操り、捕まえたのが右衛門だった。島から帰り右衛門を怨み、信次郎を殺そうとした徳助を殺したのは娘・料亭の女将。抜け荷をしていた商家も代替わりしてが、先代が生活を保護した料亭の女将と繋がっていた。女将は父親を殺したことに耐えられず、首を斬った。商家の主は自分の店を燃やし、夫婦で焼け死んだように見せかけ大名家に逃げ込んだ。料亭の女将の死を目の当たりにし、気がふれた。
2015年12月8日火曜日
ぜえろく武士道覚書
ぜえろく武士道覚書 一閃なり(下) 門田泰明
松平政宗は紅葉屋敷に忍び込んだ者により毒の付いた刃で斬られ怪我をする。気が付いた時には所司代の命令で千秋や家人諸共雪山塾に移っていた。
後水尾政仁法皇に会った後、東福門院・和子に会う。御所の母と思って欲しいと言い、父・秀忠からもらった刀・三日月宗近を政宗に渡す。
女狐の雷造一味の押し込みを見付け倒す。一味の首領格が村山寅太郎だった。
高柳早苗と江戸へ行こうとしたが、柳生宗重が現れ京に帰れと言う。早苗は宗重から政宗が親王であることを教えられる。宗重との戦いにより、政宗は怪我をし京に帰ろうとする。早苗は宗重に付いている楓と戦い相打ちで二人とも死ぬ。政宗は傷心で京に帰り、倒れ込む。胡蝶へ行くが誰もいなかった。千秋たちは雪山塾から紅葉屋敷に帰っていた。
政宗は宗重と戦い二人とも倒れる。
松平政宗は紅葉屋敷に忍び込んだ者により毒の付いた刃で斬られ怪我をする。気が付いた時には所司代の命令で千秋や家人諸共雪山塾に移っていた。
後水尾政仁法皇に会った後、東福門院・和子に会う。御所の母と思って欲しいと言い、父・秀忠からもらった刀・三日月宗近を政宗に渡す。
女狐の雷造一味の押し込みを見付け倒す。一味の首領格が村山寅太郎だった。
高柳早苗と江戸へ行こうとしたが、柳生宗重が現れ京に帰れと言う。早苗は宗重から政宗が親王であることを教えられる。宗重との戦いにより、政宗は怪我をし京に帰ろうとする。早苗は宗重に付いている楓と戦い相打ちで二人とも死ぬ。政宗は傷心で京に帰り、倒れ込む。胡蝶へ行くが誰もいなかった。千秋たちは雪山塾から紅葉屋敷に帰っていた。
政宗は宗重と戦い二人とも倒れる。
2015年12月7日月曜日
京都鷹ヶ峰御薬園日録2
京都鷹ヶ峰御薬園日録2 師走の扶持 澤田瞳子
糸瓜の水 常房総三州で採集し、江戸で分類し記録し標本を作っていた。
元岡真葛は延島杳山と小石川御薬園に行く。真葛は急病人を芥川御薬園に連れて行った。岡田御薬園の荒子の母親だった。必要な薬草を出してもらい飲ませた。母親は痛みが取れでて行った。養生所の門前で倒れ目を覚まさない。何を飲ませたかと役人が来た。真葛は養生所に行く途中で甘草を見付けた。水を飲ませ吐かせ、肉桂皮を煎じ飲ませる。母親は息子がいる薬園ではなく仲の悪い薬園で治療を受け治るのが申し訳なく、雑草でも食べ腹痛でも起こせば申し訳が立つと思い、雑草を食べた。それが甘草だったので大事になってしまった。
瘡守 真葛は蘭山に五十年仕えた喜太郎と京都に帰って来ていた。東海道宮宿で、梅毒のため婚家を追い出されそうな佐和と出会う。夫・伊兵衛は佐和を離縁し名古屋で治療を受けられるようにしようと思っていた。真葛は効き目の激しい劇薬を使わず、煎じ薬と洗い薬を教え、千鳥屋が瘡病みの店と知れても良いではないかという。真葛は二人の遠縁になる医者にも自分の知っている事を伝えておこうと思った。
終の小庭 喜太郎は娘夫婦と暮らす事になっている。娘は親戚に預けほとんど顔を出さずにきたため、喜太郎が来るのをを嫌がっている。と思っている。大津に、辰之助と又七が迎えに来ていた。喜太郎の孫・お栄が顔も知らないのに祖父を迎えに来ていた。娘夫婦は儲け話しに騙され三十両を払わなければならない所に追い込まれていた。が、買った土地代の証文と言うが本当の土地がある訳でも無し、喜太郎は証文を破いてしまう。娘の家の狭い庭に、置き土産の薬草が植えられていた。珍しい物もあった。
撫子ひともと 匡の妻・初音が縁談をもってくる。真葛の元に蓮という少女がくる。妊娠しているという。相手は真葛の縁談相手・小笹玄四郎だった。玄四郎に貰ったと言う薬は堕胎薬だった。真葛は見合いをする。蓮が言うような人には見えない。真葛は蓮に会った。玄四郎の縁談を潰したかったから、妊娠していると言ったのですね。玄四郎を好きならば丈夫な身体を作り、あの方に相応しい女子になるように。という。
ふたおもて 亀甲屋の当主・宗平は元加賀藩藩医だった。加賀でお世話になった、蔭山慍卿の妻・久を見付け京に連れてきていた。慍卿は旅の途中で亡くなり、久は飯盛女になっていた。久を連れてきたが、世や人を憎む頑なな人になっていた。宗平は久に瘡の王を飲まされ気を失う。久はお金を持って逃げた。
師走の扶持 家令・田倉が真葛には叔父にあたる、母の弟・弾正少弼・棚倉祐光が一ヶ月咳病で寝込んでいるので往診に来てもらえないか。と言ってきた。真葛である事を隠して行った。当主・静晟は伏見家の二才の子を養子にする話を進めている。祐光の妻・滋野は自分の弟の子供を養子にしようとしている。棚倉家はお金に困り商家の滋野の実家に融通してもらっていた。祐光はずるずると仮病を使い、滋野の話しが進まないようにしていた。
真葛の祖父・静晟は真葛の父・玄已の行方不明を死とは考えられず、刊行された蘭学書を片っ端から取り寄せ玄已が編者ではないかと探し続けている。真葛を旧弊な公家の娘に育てる事なく、医術を身につけられるよう、放逐された訳では無く、御薬園の娘として生活できるよう考えた温情だったことがわかった。真葛は二十年、静晟がため込んだ蘭学書を買い取る事にした。そして味噌も米も止めてもらう。まだ、静晟が本を買うようなら節季ごとに買い取ろうと思った。結構な金額になった。
糸瓜の水 常房総三州で採集し、江戸で分類し記録し標本を作っていた。
元岡真葛は延島杳山と小石川御薬園に行く。真葛は急病人を芥川御薬園に連れて行った。岡田御薬園の荒子の母親だった。必要な薬草を出してもらい飲ませた。母親は痛みが取れでて行った。養生所の門前で倒れ目を覚まさない。何を飲ませたかと役人が来た。真葛は養生所に行く途中で甘草を見付けた。水を飲ませ吐かせ、肉桂皮を煎じ飲ませる。母親は息子がいる薬園ではなく仲の悪い薬園で治療を受け治るのが申し訳なく、雑草でも食べ腹痛でも起こせば申し訳が立つと思い、雑草を食べた。それが甘草だったので大事になってしまった。
瘡守 真葛は蘭山に五十年仕えた喜太郎と京都に帰って来ていた。東海道宮宿で、梅毒のため婚家を追い出されそうな佐和と出会う。夫・伊兵衛は佐和を離縁し名古屋で治療を受けられるようにしようと思っていた。真葛は効き目の激しい劇薬を使わず、煎じ薬と洗い薬を教え、千鳥屋が瘡病みの店と知れても良いではないかという。真葛は二人の遠縁になる医者にも自分の知っている事を伝えておこうと思った。
終の小庭 喜太郎は娘夫婦と暮らす事になっている。娘は親戚に預けほとんど顔を出さずにきたため、喜太郎が来るのをを嫌がっている。と思っている。大津に、辰之助と又七が迎えに来ていた。喜太郎の孫・お栄が顔も知らないのに祖父を迎えに来ていた。娘夫婦は儲け話しに騙され三十両を払わなければならない所に追い込まれていた。が、買った土地代の証文と言うが本当の土地がある訳でも無し、喜太郎は証文を破いてしまう。娘の家の狭い庭に、置き土産の薬草が植えられていた。珍しい物もあった。
撫子ひともと 匡の妻・初音が縁談をもってくる。真葛の元に蓮という少女がくる。妊娠しているという。相手は真葛の縁談相手・小笹玄四郎だった。玄四郎に貰ったと言う薬は堕胎薬だった。真葛は見合いをする。蓮が言うような人には見えない。真葛は蓮に会った。玄四郎の縁談を潰したかったから、妊娠していると言ったのですね。玄四郎を好きならば丈夫な身体を作り、あの方に相応しい女子になるように。という。
ふたおもて 亀甲屋の当主・宗平は元加賀藩藩医だった。加賀でお世話になった、蔭山慍卿の妻・久を見付け京に連れてきていた。慍卿は旅の途中で亡くなり、久は飯盛女になっていた。久を連れてきたが、世や人を憎む頑なな人になっていた。宗平は久に瘡の王を飲まされ気を失う。久はお金を持って逃げた。
師走の扶持 家令・田倉が真葛には叔父にあたる、母の弟・弾正少弼・棚倉祐光が一ヶ月咳病で寝込んでいるので往診に来てもらえないか。と言ってきた。真葛である事を隠して行った。当主・静晟は伏見家の二才の子を養子にする話を進めている。祐光の妻・滋野は自分の弟の子供を養子にしようとしている。棚倉家はお金に困り商家の滋野の実家に融通してもらっていた。祐光はずるずると仮病を使い、滋野の話しが進まないようにしていた。
真葛の祖父・静晟は真葛の父・玄已の行方不明を死とは考えられず、刊行された蘭学書を片っ端から取り寄せ玄已が編者ではないかと探し続けている。真葛を旧弊な公家の娘に育てる事なく、医術を身につけられるよう、放逐された訳では無く、御薬園の娘として生活できるよう考えた温情だったことがわかった。真葛は二十年、静晟がため込んだ蘭学書を買い取る事にした。そして味噌も米も止めてもらう。まだ、静晟が本を買うようなら節季ごとに買い取ろうと思った。結構な金額になった。
2015年12月6日日曜日
京都鷹ヶ峰御薬園日録
京都鷹ヶ峰御薬園日録 ふたり女房 澤田瞳子
元岡真葛23才 半家・棚倉家当主従四位下佐兵衛佐・棚倉静晟の娘・倫子と医師・元岡玄已の娘。静晟に許されず医院を開院したが、真葛が三才の時倫子が死亡、玄已は真葛を藤林信太夫に預け長崎に行った。連絡が無いまま時が過ぎた。真葛五才の年棚倉家に連絡、年に一度米一俵と味噌一樽送られてくるようになった。薬草園で育ち、薬草、生薬の実学を吸収し、本草学、本道、外科、産科、児科、鍼灸の教えを受けた。真葛十四才で養父母を失う。そのまま藤林家の懸人として公儀御薬園で過ごす。
藤岡匡 真葛十三才の時藤林信太夫の養子になる。藤林家六代を継いだ。匡21才 妻・初枝19才 息子・辰之助半年。一年後信太夫死亡52才、二月後信太夫の妻・民死亡
人待ちの冬 棚倉の平侍・平馬が訪ねてくる。薬種屋・成田屋に奉公する娘・お雪に弟が会いに行っても会わせてもらえない調べてほしい。ということだった。成田屋は養子を迎え代替わりしてから薬の質が落ちたと取り引きを止めた店だった。成田屋から出てきた先代の娘・お香津の後をつけ、元日草(福寿草)を取りに来ると言って帰るのを見た。真葛は二条衣棚の薬種屋・亀甲屋の惣領息子定次郎に成田屋の事を聞く。もうすぐ鷹ヶ峰というところで慌てて引き返しす。平馬を成田屋に呼び、定次郎を連れ薬を持ち、成田屋に行く。遅かった。成田屋は主を含め7人が亡くなり、2人は真葛の手当てで助かった。お雪とお香津が昼餉に毒を入れていた。お香津は夫の粗悪品を売る商売を許せなかった。お雪と香津は捕まった。
春愁悲仏 延島杳山28才と出会う。本草学者・小野蘭山の愛弟子で蘭山が江戸へ行く時に一緒にいっていた。真葛の患者がこの頃来ないので見に来たのだが、患者は辻説法で、三尺の観音様を削って頂く削り片を飲むと痛みが取れると愛飲していた。真葛は萎れて帰る。杳山が欠片を調べると、観音様は降香という檀木で出来ていた。生薬として珍重され国内では採取されないため非常に高価な香木だった。
観音様を彫った弥之助は加賀の海岸で拾った流木で作った。寺の下働きをしていた以蔵に騙され寺の本尊とそっくりの観音様を彫った。出来上がる頃、偽物を拵え本尊を売り飛ばそうとしていると訴えられた。弥之助は捕まり隠岐島へ15年流された。帰ってから五年弥之助は観音様を持っていなくなった以蔵を探していた。以蔵は説法僧になって観音様を削ってお金にしていた。以蔵は追いかけられ鴨川に逃げ溺れて亡くなった。
弥之助は観音様の中をくり貫き杳山に香木の破片を渡し、観音様を背折って加賀に帰った。杳山は香木を真葛に渡した。
為朝さま御宿 痘瘡時の痘瘡除けに坂田木綿を寝巻きにすると重くならないと言うようになった。
医師にもう駄目と言われた子供が坂田木綿の寝巻着を着て治ったという。真葛が行った先の三男が治った子だった。医師は信太夫だった。今回は次男が痘瘡だが亡くなった。
三男も亡くなっていた。助かったのは乳母の子供だった。母親が間違えたのを訂正出来ないまま八年が経った。代わったことを信太夫は知っていた。坂田木綿が痘瘡除けに使われ収入を得ていた。若き当主・実勲はこのまま自分の弟としていくという。
二人女房 真葛は武家の夫婦と知り合う。気性が激しい妻と養子に入って一年の夫・高浜広之進夫婦。江戸から京都に来たばかりだった。が広之進には京に三年間放ったらかしにした妻・香がいた。香は目が不自由になり寺の御布施屋にいた。広之進は香を見にくる。出会ってしまう。また旅に出るという広之進にもう待たないから好きな所に行けと言う香。広之進は留守居役に致仕するという。城代の許可をもらうために国許に行った。妻も一緒に。匡はたぶん妻女が広之進の致仕を諌めるだろうという。
初雪の坂 近所の寺の床下で生活している孤児・小吉が僧・範円を殺して逃げた。範円が毒芹で商家の隠居を殺した罪を小吉に擦りつけるため、捕まえて食事を与えていなかった。小吉は倉から逃げて範円を殺し捕まった。小吉の家は叡山に紙を納める大店・永倉屋だった。七年前に範円は永倉屋から三百両を借り返せないから火をつけた。小吉は範円の借用書を両親から受け取り逃げていた。家族な亡くなり小吉は範円を探していた。大事に隠していた借用書を持って匡は奉行所に行った。
粥杖打ち 真葛は蘭山から房州、総州での採集に一緒に行かないかと誘われた。匡は反対する。断わりの手紙を書く。
書肆・佐野屋の娘・お竹は医者になりたかった。誰も弟子にしてくれない。ために医者の弟子に近づいた。医者の弟子は野心家で典侍に取り入ろうとお竹に近づき子が出来た。弟子は姿をくらました。お竹は伏見宮様の子と言って大騒ぎになった。子供を生んだ後、山本亡羊がお竹を弟子にすることにした。
真葛はなんの不自由なく学問を授けられた自分を省み、蘭山の旅に同行することにした。
元岡真葛23才 半家・棚倉家当主従四位下佐兵衛佐・棚倉静晟の娘・倫子と医師・元岡玄已の娘。静晟に許されず医院を開院したが、真葛が三才の時倫子が死亡、玄已は真葛を藤林信太夫に預け長崎に行った。連絡が無いまま時が過ぎた。真葛五才の年棚倉家に連絡、年に一度米一俵と味噌一樽送られてくるようになった。薬草園で育ち、薬草、生薬の実学を吸収し、本草学、本道、外科、産科、児科、鍼灸の教えを受けた。真葛十四才で養父母を失う。そのまま藤林家の懸人として公儀御薬園で過ごす。
藤岡匡 真葛十三才の時藤林信太夫の養子になる。藤林家六代を継いだ。匡21才 妻・初枝19才 息子・辰之助半年。一年後信太夫死亡52才、二月後信太夫の妻・民死亡
人待ちの冬 棚倉の平侍・平馬が訪ねてくる。薬種屋・成田屋に奉公する娘・お雪に弟が会いに行っても会わせてもらえない調べてほしい。ということだった。成田屋は養子を迎え代替わりしてから薬の質が落ちたと取り引きを止めた店だった。成田屋から出てきた先代の娘・お香津の後をつけ、元日草(福寿草)を取りに来ると言って帰るのを見た。真葛は二条衣棚の薬種屋・亀甲屋の惣領息子定次郎に成田屋の事を聞く。もうすぐ鷹ヶ峰というところで慌てて引き返しす。平馬を成田屋に呼び、定次郎を連れ薬を持ち、成田屋に行く。遅かった。成田屋は主を含め7人が亡くなり、2人は真葛の手当てで助かった。お雪とお香津が昼餉に毒を入れていた。お香津は夫の粗悪品を売る商売を許せなかった。お雪と香津は捕まった。
春愁悲仏 延島杳山28才と出会う。本草学者・小野蘭山の愛弟子で蘭山が江戸へ行く時に一緒にいっていた。真葛の患者がこの頃来ないので見に来たのだが、患者は辻説法で、三尺の観音様を削って頂く削り片を飲むと痛みが取れると愛飲していた。真葛は萎れて帰る。杳山が欠片を調べると、観音様は降香という檀木で出来ていた。生薬として珍重され国内では採取されないため非常に高価な香木だった。
観音様を彫った弥之助は加賀の海岸で拾った流木で作った。寺の下働きをしていた以蔵に騙され寺の本尊とそっくりの観音様を彫った。出来上がる頃、偽物を拵え本尊を売り飛ばそうとしていると訴えられた。弥之助は捕まり隠岐島へ15年流された。帰ってから五年弥之助は観音様を持っていなくなった以蔵を探していた。以蔵は説法僧になって観音様を削ってお金にしていた。以蔵は追いかけられ鴨川に逃げ溺れて亡くなった。
弥之助は観音様の中をくり貫き杳山に香木の破片を渡し、観音様を背折って加賀に帰った。杳山は香木を真葛に渡した。
為朝さま御宿 痘瘡時の痘瘡除けに坂田木綿を寝巻きにすると重くならないと言うようになった。
医師にもう駄目と言われた子供が坂田木綿の寝巻着を着て治ったという。真葛が行った先の三男が治った子だった。医師は信太夫だった。今回は次男が痘瘡だが亡くなった。
三男も亡くなっていた。助かったのは乳母の子供だった。母親が間違えたのを訂正出来ないまま八年が経った。代わったことを信太夫は知っていた。坂田木綿が痘瘡除けに使われ収入を得ていた。若き当主・実勲はこのまま自分の弟としていくという。
二人女房 真葛は武家の夫婦と知り合う。気性が激しい妻と養子に入って一年の夫・高浜広之進夫婦。江戸から京都に来たばかりだった。が広之進には京に三年間放ったらかしにした妻・香がいた。香は目が不自由になり寺の御布施屋にいた。広之進は香を見にくる。出会ってしまう。また旅に出るという広之進にもう待たないから好きな所に行けと言う香。広之進は留守居役に致仕するという。城代の許可をもらうために国許に行った。妻も一緒に。匡はたぶん妻女が広之進の致仕を諌めるだろうという。
初雪の坂 近所の寺の床下で生活している孤児・小吉が僧・範円を殺して逃げた。範円が毒芹で商家の隠居を殺した罪を小吉に擦りつけるため、捕まえて食事を与えていなかった。小吉は倉から逃げて範円を殺し捕まった。小吉の家は叡山に紙を納める大店・永倉屋だった。七年前に範円は永倉屋から三百両を借り返せないから火をつけた。小吉は範円の借用書を両親から受け取り逃げていた。家族な亡くなり小吉は範円を探していた。大事に隠していた借用書を持って匡は奉行所に行った。
粥杖打ち 真葛は蘭山から房州、総州での採集に一緒に行かないかと誘われた。匡は反対する。断わりの手紙を書く。
書肆・佐野屋の娘・お竹は医者になりたかった。誰も弟子にしてくれない。ために医者の弟子に近づいた。医者の弟子は野心家で典侍に取り入ろうとお竹に近づき子が出来た。弟子は姿をくらました。お竹は伏見宮様の子と言って大騒ぎになった。子供を生んだ後、山本亡羊がお竹を弟子にすることにした。
真葛はなんの不自由なく学問を授けられた自分を省み、蘭山の旅に同行することにした。
2015年12月5日土曜日
2015年12月4日金曜日
帳尻屋仕置(一)
帳尻屋仕置(一) 土風 坂岡真
帳尻屋始末は琴引又四郎が中心で、仕置は口入れ屋「蛙屋」忠兵衛が中心か。
入札御免 忠兵衛は三百人の侍を集める仕事を請け合う。出会った元御家人・浜崎伝十郎のおかげで三百人を集められた。別の口入れ屋山吹屋にみんな持っていかれてしまう。
浜崎が殺される。浜崎が小普請世話役だった時、小普請組頭・柏木の命令で小普請金を使い、両替商の指南で米相場等をやらされ儲けた金を出世のために使い、柏木は小普請支配になっていた。浜崎は義父のため柏木を強請り十両を手に入れる。柏木の殺し屋になっていた義弟に殺される。忠兵衛は義弟と柏木を殺し、帳尻を合わせた。
三百人の侍は帰って来た。忠兵衛の店から仕事に行った。
なぐられ屋おぎん 御用金五千両が盗まれた。雨蛙の達五郎の仕業だ。勘定組頭・荒磯と同心・鶴田が情報を流していた。盗んだ金を達五郎の昔の仲間・道哲に盗まれていた。道哲は殺される。忠兵衛は達五郎と鶴田と荒磯を罠にかけ捕まえる。道哲の娘おぎんが持っていたお守りから五千両の隠し場所が分かり、お金も戻る。
筏師の娘 忠兵衛の女房・おぶんは筏師の元締め・重蔵の娘だ。材木を独占しようとする材木問屋と儲けの上前を刎ねようとする作事奉行に楯突き、囲い込みを承知しなかったため重蔵は殺された。忠兵衛は囲い込まれた材木を大川に流しす。材木問屋の番頭は捕まり主と奉行は殺される。
元盗っ人の忠兵衛は北町奉行所内与力・長岡玄蕃にこき使われていた。これが最後だといわれた。
帳尻屋始末は琴引又四郎が中心で、仕置は口入れ屋「蛙屋」忠兵衛が中心か。
入札御免 忠兵衛は三百人の侍を集める仕事を請け合う。出会った元御家人・浜崎伝十郎のおかげで三百人を集められた。別の口入れ屋山吹屋にみんな持っていかれてしまう。
浜崎が殺される。浜崎が小普請世話役だった時、小普請組頭・柏木の命令で小普請金を使い、両替商の指南で米相場等をやらされ儲けた金を出世のために使い、柏木は小普請支配になっていた。浜崎は義父のため柏木を強請り十両を手に入れる。柏木の殺し屋になっていた義弟に殺される。忠兵衛は義弟と柏木を殺し、帳尻を合わせた。
三百人の侍は帰って来た。忠兵衛の店から仕事に行った。
なぐられ屋おぎん 御用金五千両が盗まれた。雨蛙の達五郎の仕業だ。勘定組頭・荒磯と同心・鶴田が情報を流していた。盗んだ金を達五郎の昔の仲間・道哲に盗まれていた。道哲は殺される。忠兵衛は達五郎と鶴田と荒磯を罠にかけ捕まえる。道哲の娘おぎんが持っていたお守りから五千両の隠し場所が分かり、お金も戻る。
筏師の娘 忠兵衛の女房・おぶんは筏師の元締め・重蔵の娘だ。材木を独占しようとする材木問屋と儲けの上前を刎ねようとする作事奉行に楯突き、囲い込みを承知しなかったため重蔵は殺された。忠兵衛は囲い込まれた材木を大川に流しす。材木問屋の番頭は捕まり主と奉行は殺される。
元盗っ人の忠兵衛は北町奉行所内与力・長岡玄蕃にこき使われていた。これが最後だといわれた。
2015年12月3日木曜日
2015年12月2日水曜日
出世侍(一)
出世侍(一) 千野隆司
藤吉18才は上州新田郡長船村の名主甚兵衛の家に下男奉公していた。雑用、馬の世話、米作り、建物の営繕、荷運び、荷船の船頭役なんでもこなした。
甚兵衛の娘おあきに文字を習った。おあきがならず者に襲われたことから自己流で剣の修業のようなことも始めた。
利根川が氾濫しそうになった時、隣村の農民を説得し手伝いを頼み、手伝いの男が川に落ちたのを助けた。居合わせた領主・旗本八百石御鉄砲箪笥奉行永穗忠左衛門に付いて江戸へ出る事になった。
江戸で若様・忠太郎に付いて学問所へ行き、庭で講義を聴く許可をもらった。忠左衛門に遺恨がある兄弟が馬で忠太郎を攫った時、そばにいた人の馬を借り追いかけ、忠太郎を救い出す。若党に取り立てられる。二本の錆びた刀をもらった。
殿様の鉄砲箪笥奉行の仕事中、二挺の鉄砲が無くなる。夜の間に27挺の鉄砲が25挺になていた。このままでは切腹、家は御取り潰しなる。藤吉は用人見習いと怪しい人物を探し出し、商家に捕縛にいくが、鉄砲が見付からない。藤吉は井戸につるしてある鉄砲を見付ける。
藤吉は中小姓になる。川端藤吉と名乗った。
藤吉18才は上州新田郡長船村の名主甚兵衛の家に下男奉公していた。雑用、馬の世話、米作り、建物の営繕、荷運び、荷船の船頭役なんでもこなした。
甚兵衛の娘おあきに文字を習った。おあきがならず者に襲われたことから自己流で剣の修業のようなことも始めた。
利根川が氾濫しそうになった時、隣村の農民を説得し手伝いを頼み、手伝いの男が川に落ちたのを助けた。居合わせた領主・旗本八百石御鉄砲箪笥奉行永穗忠左衛門に付いて江戸へ出る事になった。
江戸で若様・忠太郎に付いて学問所へ行き、庭で講義を聴く許可をもらった。忠左衛門に遺恨がある兄弟が馬で忠太郎を攫った時、そばにいた人の馬を借り追いかけ、忠太郎を救い出す。若党に取り立てられる。二本の錆びた刀をもらった。
殿様の鉄砲箪笥奉行の仕事中、二挺の鉄砲が無くなる。夜の間に27挺の鉄砲が25挺になていた。このままでは切腹、家は御取り潰しなる。藤吉は用人見習いと怪しい人物を探し出し、商家に捕縛にいくが、鉄砲が見付からない。藤吉は井戸につるしてある鉄砲を見付ける。
藤吉は中小姓になる。川端藤吉と名乗った。
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