京都寺町三条のホームズ・6 望月麻衣
〜新緑のサスペンス〜
家頭清貴と真城葵が周りの人々公認で付き合い始めて一週間、新学期が始まり葵の高校三年生の生活が始まった。
京都の名の通った鑑定士や収集家から仏教関係の美術品が盗まれる事件が頻発しているという知らせが入る。相笠くりす事件で知り合った探偵の小松が、清貴・ホームズに行方不明の娘を探して欲しいと「蔵」にやってくる。
小松の離婚して母親・雅子と一緒にいる娘・優子に関係していると思われることを調べてゆく。優等生の高校生の大麻事件、メンタル・サポート・セミナー、仏教関係の美術品の盗難、政治家の隠し子、優子の母親・雅子をモデルにした薬師如来の掛け軸に伴う優子の出生の秘密。
政治家の隠し子と頭の良い高校生のグループ・韋駄天が始めた「儲かる宗教」、手に入れた薬師如来の掛け軸を通して関係してきた、大麻愛好会・暁によって形が変わった。掛け軸の薬師如来そっくりの優子を生き神にし、セミナーと大麻を使って教団を始める。首謀者は、暁のリーダー・薬師如来の絵を描いた國代豊。清貴によって明される。
警察に逮捕される。政治家は妻と息子に離縁され二人は渡米する。清貴は裏で糸を引いていたのは政治家の息子・渡米した雨宮史郎ではないかと思っている。
國代は絵を描くにあたり雅子に薬を飲ませていた。十八年前の犯罪行為だった。雅子は優子の父親が小松なのか國代なのか分からないと言う。小松は二人の近くに引っ越し、復縁はしていないが一緒に食事をしている。鑑定はしないと言う。
五月三日 葵の誕生日パーティを家頭家で行うことになった。葵が「蔵」で清貴に贈られた服を二階で着ている時に、埼玉から大学視察にきていた葵の元彼・克実が「蔵」に来る。祇園祭の時に彼氏役を頼まれ、巻き込んでしまってすみません、という克実に、清貴は、一途で包容力があり、縁を大切にし、先入観なく価値の分かる彼女を手放してくれてありがとうと礼を言う。今日は葵の誕生日、あなた方に会うと辛い記憶を呼び起こす。葵に会うなら別の日に連絡の上来て欲しいと追い返す。葵がお世話になりました。
雰囲気が変わった清貴に葵は何があったのかと尋ねる。元彼を追い返したことを伝える。
ここでは誰がパーティに来るか知らない葵だが、6.5では、人数分のマフィンを焼いていた。
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