2018年9月23日日曜日

京都寺町三条のホームズ・5

京都寺町三条のホームズ・5 望月麻衣
  〜シャーロキアンの宴と春の嵐〜
 桜色の恋文 柳原の八十才の誕生日パーティの真贋判定ゲームで優勝し葵が貰った「月見屋」の宿泊券を使って宮下香織と城崎に行くことになった。清貴と秋人と清貴の父・武史と五人で行く。月見屋で行儀見習いと社会見学を兼ねたアルバイトをしている香織の姉・佐織と会う。佐織には画家を目指す想い人がいることを知る。彼が送ってきた掛け軸に込められたメッセージを読み解く。国を離れ愛しい人を想う。会いたい。
 葵は春休みに思い出をいっぱい作って、三年になったら清貴に告白しようと思っている。振られればバイトを辞め、受験勉強に専念すると決心している。
 清貴は十八才未満と付き合ってはいけないと思っている。
 シャーロキアンの宴 間宮邸・ビクトリア朝英国様式の御屋敷で、三十人位ホームズ会の221会記念会が行われた。指原教授がアメリカで落札した茶封筒が無くなった。ホームズ・清貴は間宮邸の執事・西澤が持っていることを指摘する。幹事の間宮・マダムが西澤に願ったことだと告白した。そしてホームズは寸劇だったと言った。茶封筒の中はドイルの原稿だった。清貴はホームズを愛する者が作った、二次創作原稿だと言った。
 紫の雲路 葵の学校の先輩が出場する京都サンガF.Cの試合観戦に行く。葵が学校からの応援で新三年生女子がサンガチアガールになることを聞いた清貴も行く。先輩・一条選手の調子が悪く心配していた。清貴は、一条選手が年上の早川先生に告白していることを暴き、早川先生に答えることを強いる。早川先生は一条との付き合いにOKを出す。一条選手は調子良くなる。試合後、キャプテンに大事な人のためにもプライベートを試合にもち込むな。試合に尊さを感じろと言われた。
 茜色の空に 清貴の父・伊集院武史は編集者と名乗る女性に騙され、家頭家のお宝・青磁を狙われた。清貴は気がつき、ナンバー式デジタルロックと監視カメラ付きの鉄壁で護られた部屋の中で待つ。入ってきたのは円生だった。青磁を盗まれることは阻止したが、店にあった二番目のお宝・志野の茶碗を持っていかれる。円生の誘いに乗り紫野の茶碗を追いかける。爆弾を仕掛けられた箱を開ける十六文字を考える。茶碗をとり出せた。
 あまりに心配した葵と、死ぬかもしれないと思った清貴はお互いに告白する。

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