2018年6月14日木曜日

カカノムモノ2 思い出を奪った男

カカノムモノ2 思い出を奪った男 浅葉なつ
 浪坂碧は大禍津日神(おおまがつひのかみ)にならない穢れを呑むようになった。一年前に知り合った霧島樹は、呑むこと以外は些事という碧に人間らしさを持てと言う。
 碧の鏡にひびが入り新しく作る事になった。対人は碧が兄さんと呼ぶ従兄の浪崎涼がするが、碧の所に本人が来るようにと手紙が来たので、樹は碧を引っ張り鏡師の日名暁渓を訪ねた。暁渓は五日間滞在し自分の穢れを呑むようにいう。五日目、暁渓は死ぬ。
 幼馴染みの泰三や息子、嫁、仲の良い孫娘・水琴との思い出まで呑み込むように言った理由が分からない。
 三人で暁渓の遺書を探しながら暁渓の気持ちを知る。暁渓は自分の人生の一部を碧に呑ませながら人間も悪くないだろうと「人」として留めたかったのだろうと思った。
 形見となった鏡は水琴に金継してもらうことにした。
樹は大禍津日神を宿した経験のある鏡人だ。樹の持っているのは暁渓の父親が作った鏡だった。樹のことは一巻に書いてあるのだろう。

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