2018年6月18日月曜日

蘭方医・宇津木新吾⑦ 売笑

蘭方医・宇津木新吾⑦ 売笑 小杉健治
文政十二年 1829年
 宇津木新吾は町医者・順庵の離れで香保と所帯を持った。順庵屋敷の表に松江藩お抱えの看板が揚げられた。新吾は松江藩お抱えになった理由を知らなかったが、藩主・嘉明より、高野長英の推薦だったことを聞いた。
 藩主の勤番武士が三人梅毒になり、順番に殺されていく。三人は料理屋の仲居を手込めにし、自殺した仲居の亭主・純吉が復讐をしていた。純吉は小助と名乗り貸本屋として松江藩上屋敷に入り込んでいた。梅毒に罹り、寮で生活している吉原の花魁・手鞠が提げ重の女になり梅毒を伝染していた。新吾は小助も手鞠も裁きを受けるように説得する。
 新吾は五度も襲われる。松江藩の侍だ。最後に田淵が新吾を殺しに来る。新吾は田淵に本当に御役目なのか。組頭の保身に利用されただけになりますよ。組頭とつるんでいる丸川新太郎に何度か襲われ、刺客を送ってくると話した。

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