鈴江藩江戸屋敷見聞帳 にゃん! あさのあつこ
大店呉服屋「きぬた屋」の娘・糸は一風変わっているという噂が消えるのを待つために鈴江藩三万石伊集山城守長義の江戸屋敷に奉公に出た。正妻・珠子と会って猫だと見破った。奥方・珠子は猫族のちょっと不思議な一族だった。糸は珠子の娘・美由布姫の世話役になる。
住みやすい鈴江藩を乗っ取るため、狐族の艶耶子が藩主の叔父・佐竹嘉門利栄を使い、珠子を追い出そうとしていた。
艶耶子が藩主の参勤交代と一緒に、利栄も連れて江戸に来る。艶耶子は珠子の守り三嶋の命を受け、利栄を探っていたみけに成りすまし珠子の側で意の侭に動くようになる。
糸は利栄と一緒にきた、亡くなった利栄の娘が藁で作った人形と一緒に艶耶子の企みを潰す相談をする。艶耶子が糸を襲った時、三嶋が反撃し艶耶子を押さえつける。殺すことは珠子が許さなかった。鈴江藩を追い出しもしない。利栄を利用することを止めた。
艶耶子は利栄の家臣・坂城夢之介等に珠子が猫であることを明す。糸を殺そうとした艶耶子を夢之介が斬り、糸を守ろうとする。傷を負った艶耶子は恨みいつか晴らすと言いながら逃げ去る。
正体を知られた珠子は力が入らないで人間に戻れないと嘆く。現れた殿様・長義は珠子が猫族であることはとっくに知っていた。殺されたと思っていたみけは坂城が屋敷に置いていた。
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