読売屋天一郎【5】 笑う鬼 辻堂魁
「末成り屋」の売り子・和助25才の所に娘・お慶が転がり込んでいた。娘を狙った権太郎たちが斬り込んできた。和助はお慶を逃がすが、和助は捕まる。天一郎はお慶の話を聞き、和助を探し助け出す。
お慶の名は真矢・材木商朱雀屋の娘だった。後妻・津多が自分の産んだ子を跡取りにしたく真矢を殺そうと頼んだ。津多は大和小平家七万三千石の隠居・了楽の口車に乗り、五百両以上を用立てていた。了楽は四十という若さで贅沢好きのため隠居させられていた。
末成り屋の後ろ盾になっている座頭・玄の市は元小平家の家臣だった。目が不自由になり藩を離れていた。三十五年振りに会った友達・内海信夫に藩のため百両を貸した。が内海は了楽の金使いを諌めたため、元青木十郎右衛門・現九柳典全に殺された。玄の市は内海の仇を討つ。
朱雀屋の当主は病気療養のため寮に移った。津多は主の介護に付く。店は真矢が継ぐ。番頭の太兵衛が中心になりやって行く。真矢が弟を育てる。真矢は和助に朱雀屋に婿として来てくれるように言うが、和助は断わる。
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