2015年9月27日日曜日

狸穴あいあい坂2

狸穴あいあい坂2 恋かたみ 諸田玲子
 春の雪 旗本から出火した。辞めさせられた女中が疑われる。道三郎に探してもらう。火付けは奥様だった。女中はいろいろ知っている長屋の女を毒殺した。火付けも自分だと言っている  
 鬼の宿 初夏 宗仙の俳諧仲間の屋敷が火事になり一人死亡した火事見舞いに行く。結寿も一緒に行く。道三郎が隠密で張り込んでいた。火事になったのは住人・後室・吉也の恋人が盗賊の仲間で離れに仲間を連れ込んでいた。死亡したのは恋人で隠していた盗品を持ち出し家を焼いたのだった。盗賊は捕まった。
 結寿の縁談が決まった。
 駆け落ち 15年さがした仇討ち相手が見付かった。母親が駆け落ちした相手だった。姑に苛められていた母親を連れ出していたという事が分かった。母親が死ぬまで放さなかった息子の着物を見せられる。殺せないで帰った。結寿も駆け落ちすると廻りに迷惑がかかることを知らされる。
 星の坂 別れを言うために八丁堀へ行く。道三郎に姉から送り込まれている縁談相手がいる事を知る。結寿と彦太郎は、易者になって張り込む道三郎に会う。盗賊の女を捕まえるが、彦太郎が人質になる。交換して放された女を百介が追い、盗賊を捕まえた。屋台で食事をする。結寿は狸穴坂で道三郎を思い出し、幸せになる、と言う。キスして別れる。
 恋の形見 何もない母の形見、探そうと思っていると父親が、文箱と遺髪を掘り出した。
 山桜桃の木の下に道三郎に初めて会った時と別れの日に着ていた納戸色の結城着物を埋める。
 お婆さまの猫 御先手組与力・小山田万之助と結婚した。火盗改方を兼任しない。お婆さまの猫がいなくなった。連れ出したのは髪結いだった。逃げた猫は吝嗇で知れた旗本のもとにいる事が判る。お城の猫が逃げ、探している噂を流し、向こうから出してくるのを待った。道三郎を忘れられない。祝言の時も初夜の床でも道三郎を思い出し泣いた。
 月見船 組頭の奥様・千里に雪見に誘われた。千里は幼馴染みが甲府に行くので忍び会うらしい。途中、千里の夫が倒れたと連絡があった。結寿は船で出ているということにして、船宿を探す。文を書き障子の隙間に差し込んでもらう。千里は道を誤る所だったと告白する。見舞いに行くと、良き奥様だった。万之助は船に乗っていなかっただろうという。
 盗難騒ぎ 小山田の次男が刀を質に入れたと大騒ぎ。養子先を探し中だ。近くの旗本家にも盗難騒ぎがあったと思ったら取り下げたり。旗本にも次男、三男がいる。旗本の中間が疑われる。中間を入れた口入れ屋の信用がなくなる。結寿の祖父が世話になっている口入れ屋だ。いろんな情報を道三郎に流す。道三郎が盗賊一味を捕まえた時、小山田家の刀と旗本の刀を渡してくれた。盗品の中にあれば厄介のことになる。
 結寿は次男・新之助に、次男は思うようにいかぬとお思いでしょうが、思い通りにゆかぬは次男だけではない。という。ない人などいない。お婆さまの年になるとかけがえのない思い出になるようです。
 彦太郎に道三郎が再婚したことを知らされる。

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