2015年9月10日木曜日

立場茶屋おりき20

立場茶屋おりき20 由縁の月 今井絵美子
 由縁の月 幾富士が呉服屋京藤の半身不随の息子・伊織の世話に行く決心をした。年末最後のお座敷で由縁の月を踊る。三味線は幾千代だった。
 初扇 真田屋の源次郎と高麗屋の姪・育世の婚約が整い、式の日取りが決まった。煮え切らなかった源次郎がおりきとの会話で気持ちを決める。
 幾富士からの扇の贈り物が、幾千代に届く。
 はかな雪 あすなろ園の武蔵の父親が帰って来た。戸口で倒れそのまま死ぬ。
 こうめの亭主・鉄兵の母親・おすわが訪ねてくる。再婚相手に邪険にされた鉄兵は母親の所と行き来がない。おさわとこうめは母親の気持ちを汲む。
 春疾風 とめ婆さんは五月に後を頼み、夜中に静かに死ぬ。
 疾風が吹き荒れた日、おみのの兄・才造が海に出て帰らなかった。おみのは兄が夢まくらに立った、という。
 京の三吉から吉野屋の幸右衛門の亡くなったことを知らす手紙が届く。

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