出世侍《二》 出る杭は打たれ強い 千野隆司
川端藤吉は家禄八百石の旗本で御鉄砲箪笥奉行の永穗忠左衛門の屋敷で禄四俵一人扶持の中小姓となっていた。
若殿忠太郎に付き添い、講義を聞かせてもらい、弓も一緒に習い始めた。屋敷内に弓の稽古場を作った。初心者の大会に出、二人組で一番になった。
永穗家の家宝の茶入れと茶碗を盗まれた。探すよう覚助と藤吉に命令が出た。象牙と鉄製の爪楊枝から犯人にたどり着き、茶入れは取り戻したが、茶碗は割れてしまった。藤吉が奉行所犯人を連れて行っている間に、覚助が茶入れを取り戻し、藤吉が茶碗を割った事になっていた。
覚助が養子に行く話しが持ち上がり、後釜に入る予定で薗枝又次郎が来た。
お久万の命が狙われた。藤吉は理由を調べる。殺人事件の相談を見たようだ。お久万が出かける警護をする。捕まえた。お久万を守り町方に渡す。屋敷に帰ると薗枝が一人で守ったように言われていた。お久万は知っている。
小笠原家に使いに行った時、不審者を見た。何者かを調べた。小笠原家の千寿姫が攫われた。藤吉はハヤタに乗り探す。この前の不審者を調べ勾引かされている場所を特定する。船で逃げる犯人を駆けている馬上から弓で射る。千寿は助けられた。
先手弓頭を務める家禄二千二百石の小出長門守直孝の屋敷で五俵二人扶持の中小姓になることになった。
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