2016年1月21日木曜日

札差高田屋繁昌記3

札差高田屋繁昌記(三) 兄の背中  千野隆司
 新五郎の若旦那修業が始まって半年。
 兄嫁のお鶴さんが、米俵の下敷きになりかけた五才の娘の親・伊勢屋の助けで町屋に住み金貸しを始めた。
 桶の金魚 依田半之助は家禄百五十俵の御徒組頭として堅実に暮らしていたが、賭場に通うようになる。高田屋に五両の借りがある上に十両の借金の申し込みをする。新五郎はいかさまをするためのサイコロを押さえ、半之助に見せ、賭場行きを止める。金魚を育て金銭を得る算段をする。
 闕所の品 家禄百二十俵の闕所物奉行・川崎小源太が娘の結婚支度金のため四十両を借りにっくる。新五郎は断わる。闕所品の競りで、不正を頼まれ引き受ける金子の受け取りを書く寸前、新五郎は止める。闕所の競りは正しく行なわれた。
川崎の獣肉を捌くアルバイトをすることでお鶴から四両を借り、十両で支度することにした。
 長崎留学 家禄八十俵の評定所書物方の末次弥太郎が息子が長崎へ医学の勉強に行くための資金四十両を借りに来る。伊勢屋がこれから伸びようとしている方のお手伝いをしたいと安い利子で三十両を出してくれた。

新五郎はお鶴との結婚の可能性が無いことも無いと分かりうれしい、

0 件のコメント:

コメントを投稿