2016年1月1日金曜日

はぐれ同心闇裁き1

はぐれ同心闇裁き1 龍之介江戸草紙 喜安幸夫
 鬼頭龍之介は母・多岐の実家乾物問屋の浜野屋の世話で母と二人芝で武家のように育てられた。学問と鹿島新當流の室井道場へ通う。
 二十代の頃、小仏の左源太と不逞の輩を見つけ出してはやっつけていた。無頼だった。
30才、母が亡くなる。室井玄威斎から田沼意次が父親だと聞かされる。自分の道は自分で切り開け。母からの遺言は「お蔵米三十俵二人扶持 鬼頭家」だった。
 下屋敷で意次に会う。母への詫びと自分への言葉掛け、蟠りは解けた。左源太から離れ、同心になり、おとなしく過ごし、三年が過ぎた。
 白州で左源多を見た。島流しになった。次の日流人船が出た。相良藩下屋敷に行き左源太の赦免を願い出る。左源太が言い残した峠のお甲を訪ねる。仕組まれたように感じる左源太の事件を調べる。左源太は半年で赦免になった。三年ぶりに父と会う。
 左源太を神明町の岡っ引きにする。町奉行所の手が入らない寺社地で親分と渡り合い、左源太が捕まった賭場の話を聞く。左源太を島へ送った仇を討つ。
 隠密同心が賭場を開き、取り締まりをし、芋ずる式に土地の親分を捕まえ息のかかった親分を置き江戸の闇を牛耳る。それが隠密同心を束ねる与力の考えだった。与力・田嶋重次郎と筆頭同心の佐々岡佳平太は殺して海に流した。行方不明になる。
 龍之助の担当区域が新橋から金杉橋にかけての一帯になった。左源太を正式に岡っ引きにした。
 小仏峠で左源次の母親を殺した武士を見付けた。白河藩松平家の二人だった。二人は打ち壊しが起こる細工をしていた。
 将軍が倒れたと噂が流れた。

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