御刀番・左京之介〈二〉 来国俊 藤井邦夫
駿河国汐崎藩の藩主・堀田宗憲のご落胤と名乗る者・和千代15才が現れた。久能山東照宮別当代・応快と寺侍頭・黒木兵部が連れてきた。証拠の品・来国俊の小太刀があると言う。左京之介が呼ばれ、和千代を調べ、来国俊が本物か調べるよう言われる。
応快の後ろに大目付・土屋主水正がいた。堀田家の留守居役・村上仁兵衛も土屋と通じていた。
宗憲の正室・香の実家・水戸藩から和千代へ討っ手が送られていた。
国元汐崎から亡くなった和千代の母・まゆの妹・ゆいが江戸に来ていた。京之介はゆいからまゆは和千代を仏門に入れ、汐崎藩の物議の種になってはならぬと言い残した多と聞く。東照宮別当もそのつもりだったが応快と黒木が和千代をお金に替えようとしていると言う。
水戸藩目付け・望月蔵人たちが寛永寺の東照宮別当寺を襲った。京之介は和千代を別の場所に隠すことにした。別当寺を襲い、京之介が戦っている間に楓と佐吉が和千代を三田の聖林寺に連れてきた。京之介は応快から来国俊も奪った。黒木たち・風魔は水戸家を襲い人数を減らした。
土屋主水正は水戸藩とも通じていた。水戸家家老・本田修理の命令で村上は宗憲に卒中に見える毒を飲ませた。
京之介は村上が町駕籠で他出した時に襲い、首を刎ね首を持ち帰った。村上は行方不明になった。呼び出され黒木と対戦する。黒木を倒す。和千代を取り返しにきた応快も倒す。宗憲は引退して五才の千代丸が汐崎藩の当主になった。千代丸の将軍拝謁の日、江戸家老になる予定の村上がいないため、隠居した元家老・梶原頼母を家老に復帰させた。
これ以上の汐崎藩への手出しは無用と望月蔵人を倒す。千代丸の後見は水戸藩だ。水戸藩の口出しに食い荒らされ、水戸藩に取り込まれる不安がある。
京之介は和千代を久能山に送る。来国俊を、母と和千代を繋ぐ物として渡す。
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