隅田川御用帳〈十七〉 寒梅 藤原緋沙子
霜月の末に塙十四郎と登勢は祝言を挙げた。
寒椿 数日後、松平定信の密偵を頼まれた。越後秋山藩五万石に来ている。
藩主幸忠18才は国家老戸田により軟禁状態にあった。先代藩主の息子・松之助を藩主にしようとしていた。殿は病気という。十四郎は城に忍び込み幸忠に会う。毎日薬を盛られ徐々に病気が重くなる振りをしていた。戸田に命じられた玄斎は言われた通にしなかった。
三日後、みんなの居る前で殿は死んだふりをする。次期藩主は松之助にと遺言されたと言う戸田家老の前でそんな遺言をしていないと殿様が目覚める。戸田派は捕まった。
海なり 塙十四郎は白河藩の飛び地・柏崎に行く。四人組の盗賊が神出鬼没、いろんな所に現れ、死亡者が出ていた。去年、佐渡の金銀を運ぶ途中で人足不足、荷の積み直し作業で銀十貫が残され、今年運ぶことになっていた。その銀を狙ってくるところを捕まえた。
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