2017年11月30日木曜日

御家人無頼蹴飛ばし左門⑨ 雷火一閃

御家人無頼蹴飛ばし左門⑨ 雷火一閃 芝村凉也
 赤鞘組の頭目に財部擬宝軒が返り咲き、左門の周りの人々を危険に巻き込まないように左門はじっとしていた。
 三日日家の札差・小桝屋で大目付の家臣が番頭を斬り殺す場面に遭遇する。小桝屋が手鎖になった。赤鞘組の裏に御前と呼ばれる老中がいることを知る。
 二人組の槍使いは倒した。
 左門は赤鞘組の息の掛かった代官所の書類を盗み出す。
 小桝屋に対する刑に納得がいかない札差が、左門が手に入れた書類を参考に勘定所の米価の定めに疑義を目安箱で申し立てた。御前に敵対する老中・兵衛様が調べることになった。兵衛の元で働く忍は札差の下にあった左門の手に入れた書類を盗み出す。この書類を元に、各代官所で行なわれていることを知った兵衛は証拠を揃えていく。代官所は正しい米相場よりずっと低い額をお上に申告し、納めるべき年貢金より大金を抜いて着服していた。
赤鞘組に属する各地方の代官は代えられる。御前の包囲網は狭まる。御前は擬宝軒を殺した。
 兵衛は左門が気付きしたことに驚く。忍は兵衛に左門を手懐けるのは権力のある人には無理だという。
 三日日左門は二十五俵一人扶持のまま、甲府勤番になった。小桝屋は借金を帳消しにし、後ろ盾になることを伝えた。八月、乾太と共に江戸を発った。

0 件のコメント:

コメントを投稿