蘭方医・宇津木信吾3 奸計 小杉健治
文政十一年 1828年 7月
岡っ引き欣三親分は12年前の押し込みで手込めにされ自殺したおそでに犯人を捕まえると誓っていた。一人の左腕に三つの並び黒子がある。おそでが言った手掛かりだった。信吾の患者・板吉を疑っていた。板吉の左腕は何かを消すように火傷をしていた。欣三は病気で長く生きられないことが分かっていたので焦っていた。板吉と欣三の下っ引きが殺される。犯人は板吉を居候させている古着屋の主人だった。仲間を捕まえ白状させる。黒子のある者もいた。欣三は亡くなる。
上島漠泉の娘・香保と結婚すれば出世できるということが嫌で断わっていた縁談だが、香保に奥医師・桂川甫賢の弟との縁談が持ち上がり信吾は婚約解消となった。信吾は香保が好きなことを思い知る。シーボルトが日本地図を持ち出そうとしていたこで、シーボルトにいろんな品物を渡した人物が調べられる。上島漠泉も含まれた。桂川家から縁談は解消された。漠泉は屋敷・財産の没収も覚悟している。信吾は漠泉に香保を託された。
高野長英が幻宗の施療所に来た。
0 件のコメント:
コメントを投稿