2015年10月30日金曜日

浅草料理捕物帖(一)

浅草料理捕物帖(一) 小杉健治
 浅草の一膳飯屋・樽屋の板前・孝助26才。本名・新太郎、十年前に食あたりで人が死に闕所になった・なみ川の息子だった。なみ川は文蔵が手を貸し闕所になり、そのおかげで文蔵が岡っ引きになったと聞き、江戸に帰り、文蔵の手下になって真相を聞き出そうとしている。父親は牢死。母も死亡。妹・新は親戚に引き取られた。
 越野十郎太26才。なみ川で十年前に伊予諸角家江戸家老・渡良瀬惣右衛門が食あたりで亡くなってから一ヶ月後、十郎太の父が闇討ちに遭いなくなった。惣右衛門がなみ川で亡くなったことは伏せられていた。去年、父の親友が亡くなる時、十郎太の父はなみ川の件で口封じされたと告げられた。真相を突き止めようと浪人になっていた。
 文蔵は十郎太の身元を気にしている。
 辻斬りが起こり、文蔵は犯人を捜している。怪しい男・塚次を十郎太が見付け、孝助が文蔵に知らせる。塚次を見張っていた下っ引きが塚次に殺される。塚次に接触した千代治を調べ、千代治の息子・蓑助が起こした事件と、千代治の長屋で起こった遊び人・安蔵と常次郎が殺された事件を知る。千代治は息子の仇討ちを考えていた。孝助と十郎太は千代治の仇討ちを寸前で止め、蓑助の汚名を晴らすことを約束する。千代治に手を貸していた二人を捕まえた。一人は盗賊改が追っていた盗賊の生き残りと辻斬りの犯人塚次だった。遊び人二人を殺したのは、一人目はおかみさん、死体を川に棄てたのは長屋の男たちだった。二人目は千代治が頼み塚次が殺していた。千代治は安蔵を殺したことにした。孝助は文蔵に知らせた。孝助は文蔵の手下になった。

0 件のコメント:

コメントを投稿