髪ゆい猫字屋繁盛記4 望の夜 今井絵美子
梅雨の月 五月 魚竹は売りに出された隣の魚安を買うことに決めた。跡地を「竹とんぼ」と言う朝と昼の飯屋にすることにした。竹とんぼをお多福のおてるに任せる。
気の晩 鹿一はおたみと佐吉に後悔するようなことはないようにと言われ、父親の見舞いに行く。一ヶ月後、死を見取り、野辺送りをし、埋葬をして帰って来た。
草の息 五月、およしが男の子を出産。嘉平と名付ける。おたみの夫・今は亡き、尾神の親分の名前だ。
望の夜 八月 猫字屋の常連客・亀松の女将・お蓮の過去が分かる。お蓮を落籍してくれた旦那は三年会えないまま亡くなっていた。
髪ゆい猫字屋繁盛記5 赤まんま 今井絵美子
秋麗 山女 赤まんま 神渡し 九月~
九月五日 竹とんぼが開店した。
九月二十日 佐吉とおきぬの祝言だった。おきぬは猫字屋で家事をこなす。
お蓮は立ち直ったようだ。
錦絵の絵師・菱川瑞泉は嘉平にお乳を飲ませているおよしの絵を描く。
木戸番小屋の伊之吉とおすえが育てている兄妹の三番目・お梅4才が熱を出し、吐き、八丁堀の道玄のところに運ばれるが、次の日に亡くなる。二週間経っても兄・松太郎7才、竹二郎5才が元気がない。妹が亡くなった所為だと思っていたが、おすえの元気がないことが原因だった。おゆきが助ける。
喜三次と交代で手習い塾をする高倉の妻の容態が良くない。喜三次は自身番を離れられないので、前に知り合った衣笠睦之介に頼んだ。高倉の妻が亡くなった。
喜三次は前に、衣笠睦之介の妻・菫を一ヶ月見ていないと言うことを聞き訪ねていた。菫は旗本に呼ばれ、犬に飛びつかれ預かっていた反物を駄目にしてしまい、お金を返すまで預かりになっていた。喜三次は旗本の屋敷へ行き、旗本の次男が犬を調教し、反物にかぶりつくようにされていたことをあばき、菫を連れ帰っていた。
自身番の前に子供がおきざりにされた。木戸番小屋の伊之助夫婦に預ける。亡くなったお梅と同じくらいのお寿々と言う女の子だ。手掛かりを探して住んでいたところに行くが母親・お苗は戻っていない。
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