2015年10月10日土曜日

しゃばけシリーズ7

しゃばけシリーズ7 いっちばん 畠中恵
 いっちばん 老舗の大店の次男が掏摸をしているようだ。日限の親分は証拠が無い、別人に渡す方法が解らないで悩んでいた。妖たちが若旦那のプレゼントを探し回っているうちに、取った物を隠している所と、仲立ちをする犬と、匂いを見付けた。
 いっぷく 誰かが鳴家を探しているらしい。近江に本店がある唐物屋・小乃屋と西岡屋と廻船問屋・長崎屋で品比べをすることになった。長崎屋だけ情報を与えられない。小乃屋の息子・七之助が情報を教える。鳴家(やなり)を一匹捕まえて一太郎に会いに来る。言いにくそうに妙な事を言う弟の話しをする。弟は一太郎と一緒に三途の川の手前から帰って来た冬吉だった。鳴家を探していたのは、弟の言うことを信用した七之助だった。品比べで点数を取ったのは西岡屋だったが売れたのは長崎屋で次が小乃屋だった。
 天狗の使い魔 一太郎は信濃山の六鬼坊という天狗に勾引かされた。修験者・八坂坊が亡くなり、友達がいなくなった。八坂坊が連れていた管狐・黄唐の世話をしたいのだが、王子の狐の所から出ない、拒まれる。若旦那と引き換えに黄唐を渡せと迫った。一太郎は黄唐と話し、王子を離れられないことを知った。六鬼坊が黄唐の所に遊びに来ることは構わない。話しをできるように話しを付けた。
 餡子は甘いか 美味しい餡子を作れない三春屋の栄吉は安野屋で修業をしている。後から入った八助が手伝っているのに栄吉は店にも入れてもらえなくなって、菓子を作りたいという気持ちになれなくなっていた。もう辞めようと思った時、蔵から砂糖や粉が無くなっていることに気付いた。八助が盗んでいた。栄吉が好きになっていた番頭の娘・おくみが仲良くなっていた八助の友達彦丸も仲間だった。八助が捕まり、注文の菓子を作るのに栄吉も入れてもらえた。栄吉はやっぱり菓子作りは辞められない。好きだ、と思った。
 ひなのちよがみ 厚化粧をしていたお雛が薄化粧になった。火事で焼けた店はたち直ったが、店のやり繰りは大変だった。お雛は白粉袋に千代紙を使い人気が出る。千代紙を仕入れた店・錦屋志乃屋の次男・秀二郎がお雛に求婚する。お雛の許嫁・正三郎は一太郎に泣きつく。仕入れを番頭がするようにすると、同じような袋を志乃屋が売り出す。正三郎は新しく紙入れを作り、当たりくじを引いた人にプレゼントすることを考えついた。厚化粧の三人の中から、お雛を見付けることが出来なかった秀二郎はお雛への求婚を取り下げた。

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