しゃばけシリーズ9 ゆんでめて 畠中恵
弓手(ゆんで・左手)
長崎屋の若旦那・一太郎の兄がお咲と結婚し小間物屋・青玉屋を開いた。お咲に子が出来てお祝いに行く途中、生目神かなと思った者の後を追ったために、帰るのが遅くなり、長崎屋の近所で起こった家事の対処が出来なくて、屏風のぞきを地下蔵に入れられず、離れを潰されてしまった。何人もの職人に屏風を預けるが、直して貰えず、最後の職人が途中で亡くなり、屏風が行方不明になてしまった。四年経った今でも一太郎は屏風を探している。
一年前には、小乃屋の七之助さんに近江から千里さんというお嫁さんが来ることが決まった。千里さんといっしょにかなめさんが江戸に来、帰りがけに一太郎は「江戸に嫁に来てもいいと思っていますか』と問うた。
二年前には、狐と狸と七之助と冬吉と栄吉と寛朝さんと大勢で飛鳥山に花見に行った。
三年前には、大雨になりみんなが上野に非難した時、利根川の禰々子河童・おねが現れ、神社の宝と言い張っていた玉を龍に帰し、雨降りをとめた。
が、しかし、生目神は四年前に若旦那が追ったはずの生目神かなと思った、市杵嶋比売命を一太郎の前から消した。新しい日が始まった。屏風のぞきは元気にいる。まだ松之助(お咲の子)も生まれていない。
七之助の結婚はどうなった? 一太郎はかなめを知らない?
0 件のコメント:
コメントを投稿