2015年10月24日土曜日

風の市兵衛15

風の市兵衛15 夕影 辻堂魁
 唐木市兵衛は旗本から不祥の末息子・辰助が一月寺で普化宗に入宗、葛飾の蒲寺で廻行修業中だったが、今年の夏病気で死んだという噂が聞こえた。家族で行ける者が無く、代わりに本当のところを調べてきて欲しいと頼まれる。
 辰助は、住持の命で人殺しの手引きをしたことを悩み、寺社奉行に訴えでるため寺から逃げ出し殺されていた。
 市兵衛は葛飾でやくざの縄張り争いに巻き込まれる。為替手形相場で儲けを狙っている質屋の隠居、陣屋の役人波岡、やくざの十手持ちの文蔵、無法な普化宗蒲寺の看主・巡景は葛飾を仕切っている吉三郎が邪魔で殺していた。吉三郎の三人の娘を助ける。唐の殺し屋にされた娘・青も傷の手当てを受けていた。返弥陀丿介は青を心配して来た。
文蔵と三姉妹の戦いは三姉妹に軍配が挙がり、文蔵は吉三郎と金次郎の殺害で捕まった。旗本の訴えで寺社奉行が動き巡景も捕らえられた。波岡と質屋の隠居は賂を送り手心を加えたということで捕まった。
 弥陀丿介は青に求婚し、片岡信正の報告したが、青はその場から逃げた。弥陀丿介は二度と自分の元に青が戻らぬ事が分かった。
 

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