2016年7月19日火曜日

使の者の事件帖(二)

使の者の事件帖(二) 口に密あり腹に剣あり 誉田龍一
 口に密あり腹に剣あり 人気の菓子屋が裏で阿片を混ぜた物を作っていた。阿片の被害が大きくならないうちに菓子屋を殺す。どこから阿片を持って来たか。黒羽織はどこの者か、死んだ長崎奉行所同心の役目は。分からないことが多すぎた。
 命あっての物種 岡っ引きの倉蔵と上総屋と旗本の用人が、娘のいる男の借用書を勝手に作り男を辻斬りに殺さ、娘を借金の形に身売りさせる、ようなことを何軒をしている。明日、実行するというので慌てて三人を殺す。裏に三人を操る「三の字」と呼ばれる人がいることは分かっている。
 地獄の沙汰も金次第 米問屋「五島屋」と「島内屋」が米を買い占め値段を釣り上げている。安く売る三池屋が北町に捕まった。村雨が三池屋に会いに行った後、三池屋は牢破りし、殺された。北町の与力・八代泰三と米屋が会っているところで三人を殺した。
 一枚の紙にも裏表 猪三郎が辻斬りを見た。五月女慎五だった。千田が用人をしていた旗本当主が亡くなった。斬ったのは早く当主になりたい養子の五月女慎五だった。唐松屋で阿片漬けにしたのも、辻斬りで身売りさせたのも、米の値段を釣り上げ儲けたのも黒幕は勘定奉行・旗本七千石・横尾典膳だった。長男・大膳、次男・五月女慎五。三人を斬る

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