風烈廻り与力・青柳剣一郎 30 31 真の雨 上 下 小杉健治
彦崎藩主・戸沢隆興は寺社奉行を目指す。多額の賄賂が必要な為、藩内の茶と椎茸の栽培に財政再建の期待をかける者たちは反対する。江戸家老・大藤主水も反対ではあるが藩主を説得出来ない。藩主を支持する。国許から主水暗殺の刺客が放たれ、青柳剣一郎は老中・相田肥後守からの要請で主水を警護することになった。主水が襲われ、江戸藩邸、下屋敷にも反隆興派の内通者が判明諌めることで治まったと思えた。
主水は江戸御用商人「片倉屋」ではなく自分の知人の「吾妻屋」と「秋田屋」にお金を借りるつもりだった。彦崎藩の産物の一手御用を狙う片倉屋は殺し屋を雇い吾妻屋と秋田屋を事故、病死に見せかけ殺す。片倉屋から借りるしかなくなる。主水は老中・相田の口利きで後妻を娶る話も浮上する。片倉屋と相田は繋がっていた。隆興が寺社奉行になったところで、戸沢家は片倉屋や肥後守の餌食になってしまうことを憂いた主水は、狙われていることが分かっているにも関われず、剣一郎の警護を断わる。殺し屋に狙われたのを期に腹心・山部保之介に殺すよう命令する。殺し屋に殺されたことになっている。
主水が亡くなり、隆興は猟官を諦めた。山部保之介は主水の墓前で切腹した。
主水の屋敷の女中・たみの行方不明の夫・新助が帰って来た。新助が江戸を逃げた原因になった男が川に落ちて死んだ。剣一郎が調べを要請した岡っ引きも川にはまって死んだ。青柳剣一郎は片倉屋が雇った殺し屋を追っていた。新助が殺し屋の一味ではないかと疑う。過去の事故、病死に見せかけた不信死を洗う。殺し屋の親方・甚八は新助を殺そうとする。捕まった新助は剣一郎に協力する。甚八は次々と仲間を殺す。甚八は獄門になった。過去、甚八に殺しを頼んだ者も島送りになった。新助も事件解決に協力したことで罪を減じられ島送りになった。
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